第五章 倉部初雪
「とんとん狸がおりました。狸は嘘つき嫌われものね。鞠を三回首切れ吊るせー…」
倉部初雪,皆私の事を死んだと思ってる。今は架空の名前で過ごしているけどね。この鞠つき歌はおばあちゃんが教えてくれた。
「首切り吊るしたら鬼子さんが食べに来て。狸を何処に連れ去った。それかさ満月は首なし首なし、鬼子さんがくるくる。嘘つきは誰子さん?かにちって鞠を二回首切れ腹切れ鞠を一回殺したのだーれだ」
この鞠つき歌はある秘密が隠されている。それがわかったらこの処刑も止められる。私には分からなかったけど仁辺レイア、彼女だけが何か掴めたみたいね。だから彼女が私を見つけた時にはたんと話してあげなきゃね。****について。これなら私も知ってるから。だから早く見つけてね、仁辺レイアさん。君らが予想してる以上に悲しいよ。****は。これをしって変えるか変えないかは君ら次第。
「泣く泣くあの子は消えた****を知るために犠牲になりけれるー…」
**
昔こんな鞠つき歌を聞いたことがある。確か内容は嘘をついて嫌われものになった狸が復讐のため沢山の人を殺して首を吊るした。だけどその狸も捕まり処刑された、確かそんな鞠つき歌。
「岬くん、こんな鞠つき歌は知ってますか…?」
レイアがふいに口を開く。そしてあの鞠つき歌を歌う。
「とんとん狸がおりましたー…」
「昔、父さんが教えてくれた。父さんが教師にはじめてなった日。これ聞いたとき満月がくるのが怖くてきたときはビクビクしてたなぁ」
父さんが教師になった日、僕は父さんに呼び出されてこの歌を教えてもらった。悪いことをするとこの狸みたいに殺されちゃうよ、って父さんいつも言ってたな。
「この歌、加害排除処刑に似てる気がするんですよね,なんか」
「悪いことをすると処刑されて消える、首切れって部分は今回と一致してるけどさ」
「この歌の意味が分かると処刑は止まるらしいんです。一つだけ掴めましたが」「えっ?掴めたの?」
「はい」
無表情で淡々と答えてく。「それは後で,今は倉部初雪さんを探す事が最優先です」
「そうだね」
僕は頷き、レイアと共に廊下を駆けた。
**
仁辺レイアさんが転入生の千縞岬くんと廊下を駆けてくのを屋上から見てた。
「彼が鍵だよ、それに気づいてるかな彼女は」
千縞岬,彼が加害排除処刑を止める鍵にもなる。それに彼女、仁辺レイアが気づいてるかが重要だ。それに千縞岬って美味しそうだし,私がいただいちゃおうかしら。
ガチャンと屋上の扉が開く音が聞こえた。
「あっ君は、仁辺亜廉だね。」
「そうだけど何?」
ゆっくりとした口調でしゃべる彼は仁辺レイアの双子の弟仁辺亜廉。アレン、か。
「君は倉部初雪でしょ?僕最初から知ってる。まぁ興味無いけどさ、これから僕お昼寝するから邪魔しないでね」
どこまでもマイペースなのね。というか気づいてたんだ。流石勉強だけは完璧で素晴らしい仁辺亜廉くん。この子は千縞岬ほどでは無いけど中々美味しそうね。「僕の事美味しそうと思ったでしょ」
思った事を言い当てられてびっくりしてしまう
「興味無いけど」
そう言って彼は寝転がり背を向けてしまった。
「ふん…」
とだけいいまた校舎側に目を向けた。ん?あれは琥珀白夜。彼女の右目には眼帯がしてある。私は一回だけ彼女の右目を見たことがある。彼女の右目はとても不思議で吸い込まれそうだった。左目の色とは違う憎しみが積もった暗いくらい赤色だった。目の下には大きな傷があったし…実験対象にはなるな。最近よく千縞岬,仁辺レイアと同じクラスの横峰瑠梨の所へ来てるみたいだし。相変わらず琥珀白夜は田辺結太の事を想ってるし、つまらないな。
「…これは予想外な事がありそうだね♪」
思わず鼻でふふんと言ってしまったが予想外な展開だとこっちがあまり楽しめないではないか。少し考え直さなきゃなと思い屋上を立ち去ろうとした瞬間
「ねぇ、もう帰るの?…」といつの間にか後ろにいた仁辺亜廉が声を掛けてきた。
「もちろん」
「ふーん」
すると仁辺亜廉が手を振り「バイバイ」と言った。私は屋上を後にした。
**
倉部初雪が屋上を去る5分前の事。
廊下を駆けて10分ぐらい。レイアが急に立ち止まった。
「倉部初雪…倉部…あっ!岬くん反対方向です。屋上!屋上に行きましょう」
「え!?」
「ほら急ぎましょう!」
レイアが手を引き反対方向の屋上へとまた走り出した。走り出して10分、僕達は屋上へと着いた。
「開けますね」
ギィィッと軋む扉をレイアが開けた。開けると目の前には「アレン?」が立っていた。
「やぁ、彼女ならついさっき出ていったよ。会わなかった?」
「遅かったですね、岬くん行きましょう」
「えっ,えぇ!?」
こうして僕達は屋上を後にした。階段を降ってるとレイアが口を開いた。
「白夜の所に行きます。彼女なら放送室にいるはずです」
僕達は白夜の元へ言った。放送室は階段をくだってすぐ。あっという間についてしまった。放送室の扉を開けると白夜がいた。
「みさ…き?」
白夜が弱々しく名前を呼んだ。白夜は視聴覚室につながるガラスを指差す。
僕は指差す方向をみてみると
「うわぁぁぁあ」
目の前の光景を受け入れたくなかった。辺りは血で染まり首からは滝のように血が流れ出てる。あの時ふらつく足元で出ていき保健室へ行くように促した、田中玲斗、そう彼が死んでいた。
「なんでだよ…なんで」
「僕が来たときにはもう死んでいたよ」
震える声で白夜が言う。後ろを向くとレイアが唇を噛み締めていた。
「とんとん狸がおりました。狸は嘘つき嫌われものね。鞠を三回首切れ吊るせー…」
倉部初雪,皆私の事を死んだと思ってる。今は架空の名前で過ごしているけどね。この鞠つき歌はおばあちゃんが教えてくれた。
「首切り吊るしたら鬼子さんが食べに来て。狸を何処に連れ去った。それかさ満月は首なし首なし、鬼子さんがくるくる。嘘つきは誰子さん?かにちって鞠を二回首切れ腹切れ鞠を一回殺したのだーれだ」
この鞠つき歌はある秘密が隠されている。それがわかったらこの処刑も止められる。私には分からなかったけど仁辺レイア、彼女だけが何か掴めたみたいね。だから彼女が私を見つけた時にはたんと話してあげなきゃね。****について。これなら私も知ってるから。だから早く見つけてね、仁辺レイアさん。君らが予想してる以上に悲しいよ。****は。これをしって変えるか変えないかは君ら次第。
「泣く泣くあの子は消えた****を知るために犠牲になりけれるー…」
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昔こんな鞠つき歌を聞いたことがある。確か内容は嘘をついて嫌われものになった狸が復讐のため沢山の人を殺して首を吊るした。だけどその狸も捕まり処刑された、確かそんな鞠つき歌。
「岬くん、こんな鞠つき歌は知ってますか…?」
レイアがふいに口を開く。そしてあの鞠つき歌を歌う。
「とんとん狸がおりましたー…」
「昔、父さんが教えてくれた。父さんが教師にはじめてなった日。これ聞いたとき満月がくるのが怖くてきたときはビクビクしてたなぁ」
父さんが教師になった日、僕は父さんに呼び出されてこの歌を教えてもらった。悪いことをするとこの狸みたいに殺されちゃうよ、って父さんいつも言ってたな。
「この歌、加害排除処刑に似てる気がするんですよね,なんか」
「悪いことをすると処刑されて消える、首切れって部分は今回と一致してるけどさ」
「この歌の意味が分かると処刑は止まるらしいんです。一つだけ掴めましたが」「えっ?掴めたの?」
「はい」
無表情で淡々と答えてく。「それは後で,今は倉部初雪さんを探す事が最優先です」
「そうだね」
僕は頷き、レイアと共に廊下を駆けた。
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仁辺レイアさんが転入生の千縞岬くんと廊下を駆けてくのを屋上から見てた。
「彼が鍵だよ、それに気づいてるかな彼女は」
千縞岬,彼が加害排除処刑を止める鍵にもなる。それに彼女、仁辺レイアが気づいてるかが重要だ。それに千縞岬って美味しそうだし,私がいただいちゃおうかしら。
ガチャンと屋上の扉が開く音が聞こえた。
「あっ君は、仁辺亜廉だね。」
「そうだけど何?」
ゆっくりとした口調でしゃべる彼は仁辺レイアの双子の弟仁辺亜廉。アレン、か。
「君は倉部初雪でしょ?僕最初から知ってる。まぁ興味無いけどさ、これから僕お昼寝するから邪魔しないでね」
どこまでもマイペースなのね。というか気づいてたんだ。流石勉強だけは完璧で素晴らしい仁辺亜廉くん。この子は千縞岬ほどでは無いけど中々美味しそうね。「僕の事美味しそうと思ったでしょ」
思った事を言い当てられてびっくりしてしまう
「興味無いけど」
そう言って彼は寝転がり背を向けてしまった。
「ふん…」
とだけいいまた校舎側に目を向けた。ん?あれは琥珀白夜。彼女の右目には眼帯がしてある。私は一回だけ彼女の右目を見たことがある。彼女の右目はとても不思議で吸い込まれそうだった。左目の色とは違う憎しみが積もった暗いくらい赤色だった。目の下には大きな傷があったし…実験対象にはなるな。最近よく千縞岬,仁辺レイアと同じクラスの横峰瑠梨の所へ来てるみたいだし。相変わらず琥珀白夜は田辺結太の事を想ってるし、つまらないな。
「…これは予想外な事がありそうだね♪」
思わず鼻でふふんと言ってしまったが予想外な展開だとこっちがあまり楽しめないではないか。少し考え直さなきゃなと思い屋上を立ち去ろうとした瞬間
「ねぇ、もう帰るの?…」といつの間にか後ろにいた仁辺亜廉が声を掛けてきた。
「もちろん」
「ふーん」
すると仁辺亜廉が手を振り「バイバイ」と言った。私は屋上を後にした。
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倉部初雪が屋上を去る5分前の事。
廊下を駆けて10分ぐらい。レイアが急に立ち止まった。
「倉部初雪…倉部…あっ!岬くん反対方向です。屋上!屋上に行きましょう」
「え!?」
「ほら急ぎましょう!」
レイアが手を引き反対方向の屋上へとまた走り出した。走り出して10分、僕達は屋上へと着いた。
「開けますね」
ギィィッと軋む扉をレイアが開けた。開けると目の前には「アレン?」が立っていた。
「やぁ、彼女ならついさっき出ていったよ。会わなかった?」
「遅かったですね、岬くん行きましょう」
「えっ,えぇ!?」
こうして僕達は屋上を後にした。階段を降ってるとレイアが口を開いた。
「白夜の所に行きます。彼女なら放送室にいるはずです」
僕達は白夜の元へ言った。放送室は階段をくだってすぐ。あっという間についてしまった。放送室の扉を開けると白夜がいた。
「みさ…き?」
白夜が弱々しく名前を呼んだ。白夜は視聴覚室につながるガラスを指差す。
僕は指差す方向をみてみると
「うわぁぁぁあ」
目の前の光景を受け入れたくなかった。辺りは血で染まり首からは滝のように血が流れ出てる。あの時ふらつく足元で出ていき保健室へ行くように促した、田中玲斗、そう彼が死んでいた。
「なんでだよ…なんで」
「僕が来たときにはもう死んでいたよ」
震える声で白夜が言う。後ろを向くとレイアが唇を噛み締めていた。