約束の日、義理両親にはまず2人で話させて欲しいとお願いし、夫の帰りを待ちました。


夫は仕事の途中で寄った様子でした。こんな大切な話を片手間で終わらせるつもりなのだと、夫の気持ちは1カ月で変わっていないのだとすぐわかりました。


まず私から、1人になって考えたことを伝えました。


今まであなたの優しさに甘え、私ばかりがいろいろなことを犠牲にして頑張っていると思ってきた。義理両親にイラつく気持ちをあなたにぶつけ、傷つけてしまってごめんなさい。

私は今離婚できません。私にはまだこの家でやらなければならないことがあるから。


夫は終始目を閉じたまま、苦しそうな表情でした。


お前がいろいろ言ってくれても、俺は頑固だから気持ちは変わらない。今まで通りにはできない。


離婚したい理由があまりにも漠然としているので、私と別れて、誰かと一緒になりたいと思っているのか確認しましたが、やはりそれは否定されました。


結局2人の気持ちは平行線のまま、夫はこんな状況で親に話すことはないからと、そのまま仕事に戻りました。義理両親は何も話してくれないことに激怒しましたが、なんとか私がなだめる形で、その日は収まりました。


夫は翌週の日曜日に自宅に戻ると約束して行きました。それまでには親への説明を整理して来るのだろうと、覚悟しました。私の気持ちは精一杯伝えたので、ホッとしました。伝わっていることを信じるしかありませんでした。

ひとつだけ不安だったのは、アパートの鍵を返すように言われたことです。夫の生活から完全に排除された気がしました。