Ep9 宣言 隠されていたもう一つの過去 ① | Love in Palace ~星の行方~

Love in Palace ~星の行方~

韓国ドラマ 宮 Love in Palace にはまりすぎて
日々の妄想を書き綴ったサイトです。

都内とある料亭で酒を酌み交わす二人の男がいた。

一人はチェ・ジチャン。
王族会の中でもかなりの権限を持ち、王族会最高の名誉である次期最長老の座を虎視眈々と狙う男。
またその野望は王族会だけに留まる事はなく、政界、財界と幅広い顔を持つ。

もう一人はパク・テウク
王族会パク・テヒョンの息子だが、父の能力の無さに見切りをつけて王族会でも有力なジチャンへとコンタクトを取る。
その野心と才知を買われその後異例とも言える処置で王族会へと入ることを許された男。
だがこちらの野望もそれに留まる事はないのだろう……。


「王族会の連中はあらかたこちらの側へ付くよう手は打っておいた」


さすがはジチャンと言わんばかりの笑みを湛えて満足げに酒を呷るテウク。


「それはそれは、喜ばしい事です。我々に有利な条件がほぼ揃いましたね」
「ほう……、と言うと?」


年長者でありながら快く酒を注ぎ足すジチャン。
それは同じ野望の元に手を組んだパートナー故なのか。
又は自分がのし上がる為の大切な駒故か……。


「まだ宮中でもごく限られた者しか知らぬ事ですが……。
どうやらまた妃宮様に問題が起きたようで……」
    
    「なんと……、まったくまだ帰国して間もないと言うに話題の事欠かぬ事よ」

「えぇ、本当に、おかげで我々の計画はより順調に進みそうです」

    「それで?此度は何をしでかしたと?」

「例のマカオでの事故をきっかけに、子供を産み難い体になったとか」

    「はっはっはっは、成人された後に皇位を継ぐであろう皇太弟殿下の妃が子を産めぬと言うのか」

「えぇ、その様です。マカオでの計画が失敗したので案じておりましたが、返って我々にはよい方向へ向いたようです。
ご子息へ感謝しなくては」

    「ふん、あれの手柄ではあるまい。そなたが企てた事だろうに」

「恐れ入ります、何にしても計画を実行に移す時ですね」

    「あぁ、頃合だな、だがその前にあの者たちと話がしたい」

「それはもちろん、近いうちに一席設けさせて頂きますよ」

    「楽しみにしておるぞ」

「それでは最終的な準備に掛かりましょう。『皇太弟の廃位』に向けて」




秋の夜長に吹く風は ひやりと冷たい
それはやがて来る冬の訪れを予感させるものである




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