あるヤブ医者のぼやき

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田舎の診療所で日々思うことを綴っています

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今一番重要な新型コロナウイルス感染症対策や経済対策は何だろう?単純に考えてみよう。まず感染症対策。もう今の段階においては、いかに早く感染を診断し治療につなげることかということに尽きる。インフルエンザがどうして怖くないのか?それは早期に診断できる簡便な診断キットがあり、早期に薬剤を投与すると格段に早くそして重篤化することなく治療できる薬剤があるからである。新型コロナウイルスについてもインフルエンザと同様の検査体制の確立や治療薬の十分な用意が今こそ大事なのではないかと思う。これが不可能なことであろうか?不可能ではないと思う。現状で提供できるPCR検査は偽陰性や偽陽性のリスク、時間的制約はあるものの、これまでの実施経験から一定の精度は確立されたし、国内のPCR機器を総動員すれば現在必要とされる検体処理能力は十分あると思われる。検査会社に委託し商業化すればさらに飛躍的にキャパシティーは増えるであろう。また治療薬についてはアビガンという日本のメーカーが開発製造した素晴らしい薬があるではないか。その作用機序からすると 殺細胞性の抗がん剤と同様の副作用が僅少の確率で出るかもわからないが、フェーズ4まで治験をしてすでに臨床使用が認可されている薬である。実際エボラウイルスのパンデミックの際にフランス政府が主導し、アフリカ諸国で治療に用いられ、かなりの有効性を証明した。どうして日本では使用にこれほどまで躊躇するのであろうか?これら検査体制の確立や治療薬の投入はおそらく多大な出費を伴うであろう。近年の緊縮財政を推進している政府においては到底認められない出費なのだろう。また、適応外使用を認めた際に、今後降りかかるであろう責任を取ることも政府は避けたいのであろう。一連の政府の対応を見ていてああやっぱり今回も駄目なのかなと、政治は決断もしないし、責任も取らないし、全て個人や企業で頑張ってやってくださいね、その結果については個人、個企業の自己責任で、というスタンスなんだろうなと思う。

この1,2週が最後のチャンスであろう。今こそ思い切って予算をつけ、検査はいつでもできる、治療薬も逐次投入ではなく感染初期段階から感染者全員に使う、そういう体制に変えられないのだろうか?財源がないというのは言い訳に過ぎない。補正予算、本予算予備費はまだたくさんあるではないか?それを使っても足りないと言うのであれば、臨時国債を発行したらいいではないか?借金をしたらつけを後世に残すのかという方もいらっしゃるが、そもそも国債は対外的な借金ではない。誰も外国からお金を借りるということではない。臨時国債は、日本政府がこれまでにない未曾有の疫病に対して立ち向かう資金を世に出すための現金発行残高証明書なのである。その国債は、今、日本政府が金融、財政政策の一環として行っているように、最後は政府の子会社である日銀に買い取ってもらい日銀が償還すればよいのである。何よりも大事なのは、日本国で生活しなければならない人々、つまり国民を守ること。国民が死に絶えてしまえば、どうにもならない。

ここで方向転換をすれば、ミクロ的には検査薬、治療薬の関連企業を中心とした景気対策に、また国民の休業や自粛期間を短縮して経済活動の停滞の予防という最大の経済対策が行えるのである。どうしようもない絶望空間だが微かな希望の光を求め抗うこととしよう。心の中にはいつも南風を吹かせながら。