「ソノ、本当にいいんだね?」
「うん!ばっさりとお願いします!」
朝食を食べてから庭に出たボクたちは椅子を持ってきて座っている。キノはボクの後ろに立ってはさみを構えている。エルメスは少し離れたところにサイドスタンドで立っている。
じゃくっと音がしてボクの髪にはさみが入った。
「、、言っておくけどボクは起用じゃないからね」
「うん。いいの。キノに、、切ってもらいたいから」
下を向きながら微笑んだ。
「ちょっとソノ!ひどいよ!なんで昨日家に入れてくれなかったのさ!」
「あっ!ごめん、モンド、、」
「、、って、ソノ、、だよね?」
「え?うん。あ、髪切ったから?」
「、、キノが二人いるみたい、、」
モンドが次々にキノに切られて落ちてくるボクの髪を起用に除けながら近づいてきた。
「、、どのくらいかわからないからボクと同じくらいの短さにしたんだけど、、、」
「キノと、、、いっしょ?」
「あ、、ごめん。いや、、、だった?」
「いやじゃない!」
ボクはキノにつっかかるように言った。
「、、名前も貰って、髪も同じなんて、、、嬉しいよ」
本当に嬉しかった。
「旅先でキノとソノが見間違えられたりして」
「あるかも!」
エルメスが言ってモンドがそれに肯定した。
「そんなに、、似てるの?」
「似てる!」
ボクはべつにキノに間違われてもいいや、と思った。
「はい、ソノ」
さっきまで髪を結い上げていたひもに切ったばかりの髪が少し結ばれていた。
「これは家の机の上に置いて行くんだよ」
「、、どうして?」
「ソノは親に何も言わずに出て行くつもりなんでしょ?」
エルメスが言った。
ボクは答えずにうつむいた。
「つまり、キノが言いたいのは“タタミ”を置いていけってこと」
「、、、“形見”?」
「そうそれ」
エルメスの間違え方もすごいが、すぐに正せるキノもすごい。
「、、わかった。置いて行くけど、、気づかれないと思う」
キノははさみを入れながら言う。
「そのときはそのときさ」
じゃくっ
ボクはその通りだと思って、それから黙った。
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