ショパンスケルツォ | のんびり田舎生活

ショパンスケルツォ

現在NHKで放送中の韓国ドラマ「春のワルツ」にちょっぴりはまっています。どうやら「冬のソナタ」と同じ監督で四季シリーズの最後のドラマらしいです。「冬のソナタ」も他の四季シリーズも見ていないのですが、ドラマの第一回目の舞台がウィーンとザルツブルグで、ピアニストのユン・ジェハがドラマの冒頭でショパンのスケルツォ第一番を弾いているシーンが出てきて俄然興味が湧いて来たというわけです。


ドラマは舞台を韓国に移して、主人公の子供時代の回想を織り交ぜ、すれ違いや複雑な糸がからまったラブストーリーのようです。ストーリーもつい見てしまう展開ですが、何よりドラマに出てくる景色が美しく、音楽もピアノ曲がたくさん使われています。


さて、ドラマの第一回目にはショパンのスケルツォ1番と2番が使われています。ショパンのスケルツォは1番から4番まであり、特に2番は有名で人気のある曲です。3部形式の曲でダイナミックな冒頭部に対して中間部がメロディが美しく、一度は弾いてみたくなります。私も学生の頃、無理は承知で必死で練習した事があります。先生に「どうしても弾きたいです。」と申し出て「難しいからちょっと無理じゃない?」と言われたのですが、根性で練習をして発表会で弾けるレベルにはなりませんでしたが、なんとか最後まで辿りつきました。


You Tubeに2000年のショパンコンクールの覇者ユンディ・リの弾いているスケルツォの演奏がありました

スケルツォ1番→音譜

スケルツォ2番→音譜

素晴らしいテクニックと演奏は魅了してくれますが、若い演奏です。間違いなくマエストロへの道を歩むユンディ・リが将来どんな演奏をするのか楽しみでもあります。


私の中でのショパンのスケルツォベストはやはりリヒテルの弾くスケルツォです。



リヒテル
こちらは1977年、リヒテルが62歳の時の演奏です。

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強靭なテクニックの上に成り立ったダイナミズムと奥深くまでつきつめたロマンシズム、芸術性を感じさせる演奏です。その素晴らしさは私の言葉では簡単に表す事ができませんが、このCDは100回以上聴いています。何度聴いても飽きない演奏です。リヒテルの演奏をベースに聴いてしまうので、他のピアニストの演奏はついつい辛口になってしまいます。ユンディ・リの演奏も素晴らしいのですが、やはり若さのせいか私には物足りません。


リヒテルの演奏もYou Tubeを探してみると出てきました。但し若い時の演奏でスケルツォ2番のほんの一部だけです。You Tube内のコメントを見ると「若いから解釈が成熟していない」だの「急ぎ過ぎた演奏で全く感情に訴えてこない」とけっこうボロカスに書かれています。

リヒテルの演奏音譜


リヒテルが何歳の時の演奏かわかりませんが、容姿が随分と若いです。容姿はおいておいて、こういう演奏を聞くとますますユンディ・リの将来が楽しみでもあります。そういえば来年ユンディ・リが来日してリサイタルをするようです。この田舎街でも公演予定が入っているので、ぜひチケットを取って聞きに行きたいです。

話を春のワルツに戻すと、オリジナルサントラのCDが出ているようです。

内容を見るとクラッシック曲の中にショパンのスケルツォが入っていないのが残念です。テレビで使われた音源は誰の演奏かわかりませんが、またもや辛口ですが何度も聴きたいという演奏ではありませんでした。ただ、ドラマのストーリーの中で重要な意味を持って何度も流れる「愛しのクレメンタイン」のピアノアレンジが素敵なので、それを聴きたいなら買っても良いかもしれません。


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ドラマはヒロインのウニョンがとてもかわいくて、その恋の相手のピアニストのユン・ジェハもかっこいいし、ユン・ジェハの親友で恋敵(?)のフィリップもパーフェクトにかっこ良いです。ますますはまりそう~。ストーリーはちょうど半分ほど終わったところですので、今からでも楽しめると思います。

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