2024.3/3



今まできつかった


本当にしんどかった



そんな安っぽい言葉じゃわたしのこれまでを簡単に言い表せない




お母さんに、親より先に死んだら親不孝だって言われた




でも、もうそれにも『ごめん…』って思うだけ



心も身体も疲れ切ってそれしか感情が沸き起こってこない




治療をまた再開させようと、事あるごとにやんわり励ましてくれたりするけど…




ごめんなさい




そのたびに、あんな毎日を思い出してひどいストレスとプレッシャーでボロボロの心をさらに抉られる



もうそうゆう話しないで…



やっと抜け出せたのに、あやの気持ちを引き戻そうとしないでよ




なんの感情も乗ってないため息が無意識に何度も奥底から勝手に出てくる




きっと今までなら、『もういい加減わたしの気持ち分かってよ!』って思ったんだろうけど…



分からない




自分の気持ちがどこを向いてるのかも、もう何も考えたくない



何も考えられない…




それなのに…わたしが「もう全部やめたい」って言った時の先生の悲しそうな顔がずっと頭から消えない




ごめんなさい




先生には何でも話せたし、主治医が先生じゃなかったらもうとっくにわたしは自分の人生諦めて、死ぬまで消えない絶望と後悔を抱えて、どんな今を過ごしてたか分からない



そもそも今があったのかも分からない




でも、先生のおかげで後悔はひとつもない



全てやり切ったと思えるから、わたしに用意された現実を今は素直に受け入れることが出来る





今まではずっと病気と治療が自分の中心だった



だから、急にそれがなくなって心にぽっかり穴が空いたみたいだな…



何を考えたらいいのかもどうしたらいいのかも分からなくて、わたしという人間から人間味が消えたみたい




一生懸命になってくれた先生に黙って抗がん剤をやめたわけじゃないし、今の状況に罪悪感を感じなくていいことが唯一の救い



これで今を楽しめる



出来なかったことしよう…



やりたいことしよう



25才のまま止まってしまった時間を少しずつ取り戻そう




もう終わったんだ




色んな人を悲しませてる土台の上なんだろうけど、なんだろう…もう吹っ切れてしまってる