2024.1/12
スプリセル(再)20mg113日目



病院から帰ってきて、吐き気止めの点滴が効いてるうちに先生に言われた通り胃腸に優しいものを食べようと思って、うどんを食べた。



数日ぶりのちゃんとした食事。



それからはまた吐き気が怖くて、何も食べずに極力飲まずに過ごした。




具合が悪くて、でも清潔でいないことがストレスでお母さんに手伝ってもらってシャワーも浴びた。




その時に話した。



もし、今の抗がん剤(スプリセル)も結局中止せざるを得なくなったら、先生はアイクルシグをやろうって言ったけど…



その時はもうやらない。




お母さんは、そっかぁってだけで何も言わなかった。




「…もうやめたい…」




一言心の声が漏れたのを皮切りに、



もうやめたい、やめたい…って泣きながら何度も言ってた。





もう無理…。



こんなのもうやめたい…。




もう限界…。




無性に涙が出てきて止まらなかった。





「やめたい…やめたい、やめたい…」




それしか言葉が出てこなかった。




「一緒に泣いてあげるよ。こんなに頑張ってるのにね…お母さんアホやけど、それくらいはちゃんとわかってるよ。お母さんがなんとかしてあげる、お母さんに任しとき」



マジな時しか発動しないお母さんの方言が震えてて、悲しませたいわけじゃないのに…。




「お母さんに任したら不安しかないやんー」



涙が止まんないのにそう言って頑張って笑った。




そしたら、なんちゅうこと言うねんーってお母さんも泣きながらいつもみたいに笑ってくれて…


申し訳ない気持ちと、笑ってくれたことで心のどこかが少しほっとしたけど、こんな時までも笑ってる自分がほんとバカみたいで、しんどかった…。






今はもうお風呂から上がってベッドで休んでる。



改めて考えても、もう抗がん剤をやらないことに罪悪感も後悔も何もない。



それが唯一の救いなのかもしれないけど…。




これ以上やってもつらいだけだって確信してる。




6種類の抗がん剤を全部試して、変薬は10回目?もう何回目かもわかんないや…。



それくらいやったんだから。



それくらいやっても一度もうまくいかなかったんだから、もううまくいくはずなんかない。





奇跡なんか起こらない。





どうせうまくいかないのに、ただ苦しむだけにわたしの時間はもうこれ以上使えない。



周りの子達がみんな今を自由に生き生きしてる同じ時間をわたしはベッドの上でただ無駄にしてるだけだから…。




身体も、心も、つらい思いをし続けてまで、このTKI(抗がん剤)を頑張り続ける理由も、希望ももうどこにも見当たらない。




ただつらいだけでありもしない希望に縋り続けて、治療が続けていける望みも、うまくいく根拠も何もないのに…。



ここまでよく頑張ったって思う…。




もういい…





もうこれ以上の治療はしない