2022.12/26
アイクルシグ(15mg)34日目
今日は診察だった
採血を終えて待合室で待ってると、診察室から先生が出てきて少し離れたところに連れて行かれた。
「風邪症状ない?」
それだけ聞かれて、何か血液検査の結果がよくなかったのか心配になりながら、「ないです」って答えた。
ほんとになかったから
どうやら、CRP(炎症の数値)が高かったみたいで、もしコロナだったら…って思われたみたい。
熱もないし、その後はすんなり診察室に入れてもらえた。
副作用について聞かれて、痛みは痛み止めでなんとかコントロール出来たり出来なかったりの状況だってことを話した。
「痛いのはどのへん?頭痛がする?」
「頭痛もですけど頭皮と背中、腰、ふくらはぎが特に痛いです」
「あとはどう?」
「抜け毛が多いのと、倦怠感、左手はずっと痺れて力が入りません。指先が冷えて、痺れが気になって寝れません」
「そっかぁ、痺れかぁ…」
この時、「変薬しましょう」って言う先生のいつもの感じを察した。
「危ないね、薬変えます」
…やっぱり
「まだ頑張れます」って粘った。
だって…変薬するってことは、その瞬間またひとつ治療できる選択肢が消えたってことだから…
でも、結局変薬することになった…。
「アイクルシグはまだたった3分の1の量ですから。通常量で副作用が出てるのとは違いますから」
そう言われて、なんだかやりきれなくなった。
「前に先生、他の患者さんは副作用を抑える薬を飲まなくても普通に日常生活が送れてるって仰ってたけど、本当に副作用何にもないんですか?」
もう信じられない
ありえないよ…そんなこと…
「他の薬を飲まずに普通に日常生活送れてますよ。なんで?想像できない?」
「…できません。今までの薬も全部そんなことなかったし。とても働けないけど、こんなもんなのかなって思ってやっていけばやっていけたりするのかもって、もうそう思うしかないように感じるから」
わたしの中にあるのは大きな不安と焦り、それだけ。
「いやいや、そんなことないです。そんな『こんなもんなのかな』なんてことはないですよ。本当に何ともなく日常生活送れていますから。今のこの副作用がこの先の人生と考えると、続けていけないでしょう。アイクルシグはやめます」
残された抗がん剤はあと2つ。
ボシュリフとグリベック。
「あなたは薬が効きやすいので、グリベックはやさしい薬ですから、流石にこれが使えないってことはないと思いますよ」
そう言われても、正直もう鵜呑みに出来なかった…。
だって、セムブリックスの時もアイクルシグの時も同じこと言ったじゃん…
それなのに未だに治療できる抗がん剤見つかってないよ
こんなんで無駄に期待なんかしたって、またダメだった時につらいのは先生じゃなくてわたしなんだから…
もし残りの2つも使えないとなると、インターフェロンという抗がん剤の注射になるらしいけど、
それだけしかないっていうのも今後かなりリスクが高いらしく…
「…それかもう移植をするかになるね。骨髄移植をして完治を目指すこともありだと思います」
そう言われた。
和歌山の病院にかかってた時、骨髄移植はあまりにもリスクが高いこと、最終手段であることを聞かされてたから、
ついにこんな話まで出てきてしまった今の状況を心の底から呪いたくなった。
「そんなに落ち込まないで。大丈夫。とりあえず明日からアイクルシグは飲まなくて良いから」
そう言われたって、今はもう前みたいに単純に喜べない…
「次は年明けに来てください。年末年始は薬をやめて一回精神的にもリフレッシュしましょう」
診察を終えて、診察室を出た。
期待はしない、期待はしないけど…
移植というワードが出てきて少し、いや結構ショックだった…
あと残りの2つが使えるなんてもうとても思えない。
あるようでない選択肢に振り回されるのにはもう疲れたよ…
本当に疲れた…
今年最後のシメがこれか…
病院の帰りはいつも足が重い。
嬉しい経過なんてもうずっと聞いてない。
すごくすごく不安なのに、心のどっかでアイクルシグの副作用から解放されることにほっとしてる自分がいる。
頑張っても使える抗がん剤なんてもう多分ない気がして、
『あと2つ』
その現実だけが重くのしかかってくる。
こんなことでどれだけメンタルが鍛えられたって、わたしが目指してるのはそんなことじゃない。
元気になって、がんになる前の生活を取り戻すことなのに…
やりきれない…
それになに。
なんでCRP高いわけ?
もうほんと意味わかんない。
これでコロナだったらまじで笑えないし。
地味に気になるから、一応帰りに最寄りの駅で無料のPCR検査を受けて家に帰った🏠