PLAN 75 を観て
2022年6月に公開された作品です。
内容の重さを考えると映画館の大きなスクリーンで観る勇気が湧きませんでした。
そんなビビりな私はAmazonで携帯の小さな画面で観ることにしました
内容は上のリンクから公式サイトに行って見て頂きたいのですが、
簡単に言うと…
「75歳から死ぬことを選択できる制度を政府がつくりました」
といった内容です。
倍賞千恵子さんと言えば、
私の中では圧倒的に「男はつらいよ」寅さんの可愛い可愛い妹〝さくらさん〟
それから「ハウルの動く城」でのお声も
私の中ではそんな明るく日の当たるイメージの倍賞さんにこんな悲しい役を演じさせるなんて!と、怒りすら感じてしまう中、
でも「78歳 角谷ミチ」という女性の人間性を倍賞さんだから観客に説得力を持って訴えかけられたんだな!と、ストーリーが進む毎に考えが変わって行きました。
特に胸を打ったシーンは、
ミチが使っていたロッカーを丁寧に拭いて手を合わせるところと、
出前を取った寿司桶を丁寧に洗って布巾で拭くところ。
あ、どちらも何かを拭いてるシーンだ書いてて気が付いた
その他一つ一つの小さな出来事の場面でも、この角谷ミチさんって方は人生を一生懸命真っ直ぐに生きて来てたのだろうなと感じます。
それからコールセンターで働く女性を演じた〝河合優美さん〟の演技にも引き込まれました。
倍賞さんとの会話のやり取りがとても自然で、悲しみに沈みそうな映画の中で救われる思いでした。
3月10日から新宿ピカデリーで〝再々上映〟だそうです。
ストーリー展開が凄く自然で、登場人物達の生活感や、「PLAN75」という制度の運営も現実的で、そんなところもこれがただのフィクション映画では無い怖さを纏っています。
どんな感想を持って、どんな未来を想像するのか、観た人によって様々な意見が出てくるだろうな…と。
カンヌ国際映画祭の「ある視点」部門に出品された映画だけあって、本当に〝ある視点〟だなと思わせる作品でした。
もう2月も終わり
春ですねぇ〜