【今日の仕事コーデ】

 

肝機能の異常な数値。

 

診断結果は、

 

『急性A型肝炎』でした。

 

白目や体全体が黄色かったのは黄疸で、

 

尿が赤褐色だったのはビリルビン値の上昇によるもので、

 

どちらも急性肝炎の症状でした。

 

高熱も嘔吐も食欲不振も全て急性肝炎の初期症状だったのです。

 

 

主治医には「最近、生牡蛎とか蟹とか食べた?」と聞かれましたがそれは皆無でしたし、

 

家族に私のような症状が出た者は他にはおらず、

 

感染経路は分からないままでした。

 

 

症状は人によってさまざまですが、

 

肝機能の数値からいって私は重症化していたようで、

 

そんな中でも入試の実技試験に行ったことを主治医は驚いていました。

 

 

あと数日後に学科の試験があることを伝えると、

 

「困ったなぁ。その時だけでも受けにいけるようになんとかしよか。」

 

と主治医の先生は言ってくれました。

 

 

入院したことで疲れがドッと出たのか、

 

急に体中の痒みを感じました。

 

増加したビリルビン値が末梢神経を刺激するため、

 

強い痒みが生じるのだそうです。

 

 

体中が痒くてイライラして気が狂いそうで、

 

痒み止めの点滴も打ってもらうことになりました。

 

その点滴は眠気を誘発するため、

 

私はほぼ寝ていました。

 

 

午前中は母が付き添ってくれてましたが、

 

私は4人兄弟で下の弟はまだ小さかったため、

 

夜は父が仕事終わりでよく来てくれました。

 

 

入院翌日の夜に来てくれた父はポツリと言いました。

 

 

 

「昨日の夜な、お母さんな、

 

あーちゃんのピアノの部屋で泣いてたわ。」

 

 

 

はじめて母の心の中を見たような気がしました。

 

 

 

⑥へと続きます。