今日は明日に初演されるはずだった、
バレエ公演『チャップリン!』の最後の通し稽古でした。
劇場内で働いている人に向けてだけ公開で行われました。
久しぶりに座った客席。
開始時刻の17時になって、
客席の照明が落とされていくあの数秒間・・・。
ほんのわずかな時だけど、
久しぶりに味わう瞬間に心が震えました。
今回の『チャップリン!』は構成から振り付けまで全てうちのディレクターが考えたもので、
チャップリンの愛した女性達と共にチャップリンの人生を追い、
その間にチャップリンの映画の断片が入ってきます。
音楽は全てチャップリンの映画音楽が使われています。
コロナの厳しい制限の中で、
ディスタンスを守った振り付け。
手もつながないし体にも触れない、
もちろんリフトの入ったパ・ド・ドゥもなければ、
ラブシーンもありません。
その代わりに、
チャップリンの持つステッキがダンサーとダンサーをつなぐ魔法のステッキと化していて、
素敵な演出となっていました。
チャップリン役の男の子は、
動きの一つ一つがチャップリンそのもので、
映画の中のチャップリンがまるで時を超えて目の間に現れたかのようでした。
コロナが無ければたくさんの人に見てもらえたはずの『チャップリン!』。
当初の予定では1月末がプルミエでした。
しかし、
ロックダウンで延期。
そして今度こそはと再度定められたプルミエが、
チャップリンの誕生日である明日・4月16日でした。
まだまだ先の見通しは立ちません。
経営陣は本当に大変だと思いますが、
今日のダンサー達を見て、
未来はきっと明るい!!と思いました。