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町田君は、昨日のメダリストオンアイスで、現役生活を終えました。


愛すべき町田樹のらしい去り際  引退発表も作品にした唯一無二の存在

スポーツナビ  12月29日

予期せぬ発表に会場騒然

また1人偉大なスケーターがリンクを去った。町田樹、24歳。今年2月のソチ五輪に出場(5位)し、それから約1カ月後の世界選手権では銀メダルを獲得した、日本男子フィギュア界の中心的な存在だ。そんな彼との別れは突然やってきた。

 12月28日午後9時過ぎ。全日本選手権(26~28日、長野・ビックハット)が終了したばかりのリンクでは、来年3月に開催される世界選手権(中国・上海)に出場するメンバー発表が行われていた。一番最後に名前を呼ばれた町田は大歓声とともに、青の衣装に身を包み颯爽(さっそう)とリンク中央に現れた。あいさつを求められると、神妙な面持ちで「皆さん、こんばんは。今回をはじめ、いつもわたくしのことを温かく応援してくださり、本当にありがとうございます。今日は世界選手権大会の代表発表の場に立つことができたことを光栄に思うと同時に、これまでわたくしを支えてくださった多くの方々に、感謝の思いでいっぱいです」と話し始めた。あまりに丁寧な物言いに会場内では笑いも漏れたほどだ。しかし次の瞬間、町田の口から予想外の言葉が発せられた。

「突然ではありますが、ここで皆さまにご報告したいことがございます。わたくしはこの全日本選手権大会をもちまして、現役のフィギュアスケート選手を引退することを決意いたしました。この場をお借りして、正式に発表いたします。つきましては、このたびの世界選手権大会への出場権を辞退したく思います」

 予期せぬ発表に会場は騒然となり、泣き出すファンもいた。選手たちもこのとき初めて知ったようで、隣にいた小塚崇彦(トヨタ自動車)は「僕たちもびっくりしている」と驚きを隠さなかった。あいさつを終えると町田は、別れを惜しむように右手で氷をなで、リンクを降りていった。
注目を集めた“町田語録”

 3歳でスケートを始め、憧れの高橋大輔と同じ高校・大学に通った町田が大ブレークを果たしたのはつい昨シーズンのこと。それまで指摘されていた精神面の弱さを克服し、一気に殻を突き破る。2年前の2012-13シーズンは、有力選手6人がひしめいていた日本において6番手に数えられた“第6の男”だった。しかし昨季のスケートアメリカで自己ベストを大幅に更新して優勝。続くロシア杯も制し、五輪戦線をリードする立場になった。グランプリ(GP)ファイナルでは4位に終わったものの、「史上最も過酷な代表争い」となった全日本選手権では会心の演技で2位に入り、ソチ五輪の出場権を勝ち取った。

 注目を集めたのはその実力だけではない。あまりに独特な物言いが“町田語録”としてメディアを賑わせた。

「僕は一歩でも下がればもうそこは死なんだと。ショートプログラム(SP)のあとに絶壁を見ました。怖かったです」(13年GPファイナル後)

「エタノールを燃やしたときに透明な炎が出るんですけど、そういう見えない炎を内に秘めて虎視眈々(たんたん)と(五輪出場を)狙いたい」(13年全日本選手権の前日会見)

「今日は、みなさんバレンタインデーですよね。明日は“逆バレンタイン”できるように頑張ります」(14年ソチ五輪男子SP後)

 愛称は“氷上の哲学者”。読書を愛し、言葉を大切にする。哲学書を持ち歩き、時間ができるとページをめくる。「演技に対するインスピレーションを得るために必要なことだ」と町田は言った。その一方で、言葉が先行する状況にジレンマも感じていた。

「僕が自分に自信を持っているのは発言ではなく、本来は演技ですから。語録として取り上げてくださるのはありがたいことなんですけど、演技のみで語る男も悪くないかなと思います」


羽生とはライバルとして切磋琢磨

スケーターとしては、表現者と競技者の資質を高いレベルで兼ね備える選手だった。プログラムを「作品」と考え、あくまで芸術性を追求する。その結果完成したのが昨季の『エデンの東』や『火の鳥』であり、今季の『第9(ベートーベンの交響曲第9番)』であった。音楽を自分なりに解釈し、独自の世界観で表現する力は他の選手とは一線を画していた。自らもエキシビションの振り付けを手がけた。

 関心はプログラムだけにとどまらない。舞台設計やそれを創り上げている人々にも興味を抱いた。今年3月にさいたまスーパーアリーナで行われた世界選手権のときには「日本の会場はクオリティーが高い。本当に舞台と呼べるようなリンクだった」と、その仕事ぶりを絶賛した。町田にとっては自身の作品を披露する“空間”もまた一つの芸術として組み込まれているのだろう。

 競技者としては、4回転を含めた安定感のあるジャンプに加え、負けず嫌いな性格も魅力的だった。昨季は「ソチ五輪に行くのは僕」と言い続け、それを有言実行。3月の世界選手権では羽生結弦(ANA)にわずか0.33点差で敗れたあと「来季は容赦なくぶっつぶす」と言い放った。思わず口を突いて出てしまった言葉のようだが、こうした一面があったからこそ、町田は世界のトップスケーターに登りつめることができたのだ。

 羽生がシニアに上がって以降、直接対決では結局1度も勝つことはできなかった。くしくもGPシリーズのデビュー戦(10-11シーズンのロシア杯)が同じ大会だった両者は、互いに切磋琢磨しながら成長してきた。羽生も「自分を高めてくれる存在」と町田をライバルとして認めている。2人の激闘をまだまだ見ていたいと思っているファンはたくさんいたことだろう。


大学院に進学し、研究者を目指す

 引退発表の前日、全日本選手権のフリースケーティング(FS)を終えた町田は晴れやかな表情をしていた。自身の限界に挑んだ『第9』でミスを連発し、SP2位から4位に転落したにもかかわらずだ。

「ここまで来られた自分を誇りに思いますし、多くの方々の前で『第9』を滑ることができて本当に幸せだと思います。もう悔いはないです。失敗もあり、完成度は低かったかもしれないですけど、僕のすべてを詰め込んだつもりです」

 今振り返ると、この時点で引退をほのめかしていた。そして翌日、競技生活にピリオドを打った。もともと18年の平昌五輪まで現役を続ける予定はなかったのだ。遅かれ早かれ決断は下されたことだろう。

 しかし世界選手権の出場が決まったこのタイミングで発表されるとは、誰も予想していなかった。今まで苦楽を共にしてきた仲間たちでさえ、自らの耳を疑っていた。とはいえ、ある意味これも“町田樹らしい去り際”と言えるのではないか。プログラムを“作品”ととらえる彼ならば、自身の引退発表も1つの“作品”して創り上げたいと考えてもおかしくはない。

 小塚は語る。

「ずっと“町田語録”で僕たちを楽しませてくれたし、なかなか思いつかない発想を転換させる力を彼は持っていた。僕にはないし、他の選手にもない。唯一無二の選手だったなと思います。何より最後の最後に爆弾を投下して、この競技生活を去っていく。本当に樹らしいなと思います」

 引退後は早稲田大大学院スポーツ科学研究科に進学し、フィギュアスケートをスポーツマネジメントの領域で考察する研究者を目指す。その具体的な内容は明かさなかったが、「社会から真に必要とされる人材になる」という次なる目標に向け、すでに町田は歩みを進めている。今はただ、この愛すべき男の未来に、多くの幸があることを願うばかりである。

(取材・文 大橋護良/スポーツナビ)













復活した小塚崇彦が語る全日本選手権「今、練習していて、みんな若いなと思います」
スポーツナビ 12月29日(月)18時21分配信

 フィギュアスケートの全日本選手権で3位に入り、来年3月の世界選手権(中国・上海)で男子代表に選ばれた小塚崇彦(トヨタ自動車)が29日、長野・ビッグハットで今の心境を語った。電撃的に現役引退を表明した町田樹(関西大)にも触れ「フィギュアスケート界を外からも中からも盛り上げていけたら」とエールを送った。

 以下、小塚のコメント。

「(現在の気持ちは?)まずはうれしい気持ちですかね。ショートプログラム(SP)は(6位と)間に合わなかった感がありますけど、全日本(選手権)の舞台でなんとか、フリー(FS)は間に合わせられてよかったなというところです。あとは世界選手権の代表に決まったので、また練習していかないと、というところです。

 何よりも、今、練習していて、みんな若いなと思います(笑)。ついに町田(樹)君も引退してしまって、町田君がいれば年齢的に順番に並んでいけたのに、無良(崇人/HIROTA)君も2歳違いですし、村上(大介/陽進堂)君も2歳違いですし(小塚25歳、町田24歳、無良、村上は23歳)、スポーンと抜けて最年長になってしまいました。同年代のみんながいなくなって寂しいですが、でも、自分が(競技を)やりたいと思ううちは、頑張っていきたいと思います。

(町田の引退は?)僕は全然気がつかなくて、本当にびっくりしました。『話があります』ということだったので『報告があります。結婚します』とか、そういう話かと(笑)。代表発表だったから『そうか』と思って、何が何だかわからなかったのですが、率直にびっくりしました。

 町田選手自身が新たな決断をする時期が来たのかなと思いました。フィギュアスケートに携わって応援してくれると思うので、フィギュアスケート界を外からも中からも盛り上げていけたらいいなと思います。

(引き際について思うことは?)引き際というのはどこがいいのか誰にもわからないです。自分の気持ちが決まった時だと思います。今回の町田選手には決める勇気が出た、決めても勇気が湧かなければ引退しないでしょう。僕は、決まった試合、ユニバーシアード(スペイン・グラナダなど、1~2月)も世界選手権(中国・上海、3月)もしっかり競技を続けていきたいと思います。

(全日本を終えて感じることは?)何よりも苦しいシーズンでしたし、ミスが続いて、なにがなんだかわからなくて、自分の気持ちが乗っていないことに気がついた時に、『あの時に、気が乗っていなかったのかな』とか、『氷の上にはいるけど、心ここにあらず』みたいな。自分自身のことを確認しながらスケートができたのが今後のスケート人生に財産になるかと思います。全日本であれだけの滑りができて戻ってきたという点でも、スケートだけでなく今後の人生という点でも、自信になるのかと思います。

(世界選手権の後について)大学院も残っています。僕の研究はバイオメカニクスの分野をやっていて、動作分析をして、選手たちの無駄がないようにしていくことが研究の目的で、それをすることによって競技人生が延びるのかなと思います。その後に、競技に戻るか戻らないもわからないです。

(前日の記者会見での回転不足に関する発言について)選手が言うべきではないというのは分かっていますけど、一個人として、知識を持ち合わせた観客として見た意見です。回転不足(という判定)が女子では多く、それを気にしてタイミングを外したり、力んでしまい「女子ってすごいね、怖いね」と男子でも感じる思い切りのよさや勢いが、影をひそめたと感じています。(女子の選手は)回転不足を意識していると思います。パンクしたり、ステップアウトしたりというのは、間違いなく力んだり、高く上がって、いつもと違う感覚で下りているのは、男子のみんなと見ていても「パンクが多いね」というのは(話していました)。いつもの全日本の雰囲気だったり、勢いだったりを感じられなかったのは残念だったなと思います。

(回転を)全部認めろとは言わないですけど、詳細に基準を決めるといったことがあってもいいのかなと。ジャッジやスペシャリストによって、判定が全然違ってくるようなことは考え直してもらえると……。みんなが引きこもったような感じはなくなっていくのかなと思います。全日本のみんながはつらつとした演技が、男子が終わった後の女子で見たいと思います。

(リスクのある発言では?)個人として言うと、ジャッジに評価してもらう者として、言うべきではないとわかっています。誰かが言わないと変わらないと思いますし、それが「よし」とされる世界ではよくないと思います。最年長ですし、誰が言うかといえば、僕しか言える立場の人はいないのかなと思います。意見して文句を言うのではなく、話をして切り捨ててもらってもいいと思います。受け入れられても、切り捨てられてでも、とにかく耳に入れて考えてもらうだけでも十分だと思い発言しました。

(来年の目標は?)ユニバーシアードと世界選手権に出ることしか決まっていないので、そこしか目指していないです」







小塚君はビックリしたでしょう。  
次々に選手達が引退していって、気づけば最年長者ですから、時の流れは早いですね。




女子の回転不足の判定が厳しかったことにも言及してくれています。

確かに全日本の女子は、厳しかったです。  判定も統一していないと、そして基準をしっかりと明確にしないと、選手達が混乱します。

世界選手権の前の試合で厳しくされると、萎縮してしまいます。

自国の試合が、他国での試合よりも厳しい判定になるとは・・・・



小塚君だからこそ言えるのでしょう。








佳菜子 真央、織田らの激励に感謝
デイリースポーツ 12月29日(月)19時52分配信

 「フィギュアスケート全日本選手権エキシビション」(29日、長野ビッグハット)

 メダリスト・オン・アイスが行われ、女子で5位も、来年3月の世界選手権代表(中国、上海)に選出された村上佳菜子(20)=中京大=が前日までとは変わって、晴れやかな表情で演技を披露した。

 今大会はショートプログラム(SP)での出遅れが響いた村上だったが、この日の演技後のインタビューで、大会中はファンからの声援と共に「真央ちゃん、織田さん、明子ちゃんからも言葉をかけてもらいました」と、現在休養中の浅田真央、引退した織田信成、鈴木明子からも激励の言葉が寄せられたことを明かした。

 村上は苦戦の中で、浅田から「『練習をいっぱいしてきたことは知っているから、神様が見てくれているから大丈夫だよ』と言ってくれました」と励まされたという。






若手が躍進した全日本 女子でした。 宮原知子ちゃんの初優勝、 本郷理華ちゃんの躍進、
樋口新葉ちゃんが伸びてきました。 それは、嬉しいことです。


佳菜子ちゃんには、真央さん達の優しい励ましがありました。先輩方も苦労しました。

ここで踏ん張って、世界選手権で成果を残すことができるように、いい調整ができますように・・・


スケ連、マスコミに負けないでね!