「クレオパトラな女たち」第5話/〜全く笑わない佐藤隆太! | どら☆ぶろ〜テレビドラマ感想ブログの決定版

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連続ドラマの感想やあらすじ(放送回までのネタバレ含む)などについてを主に書いてます。
目標とコンセプトは「面白いドラマをより多くの人に見てもらいたい」です。
朝ドラ「ごちそうさん」「あまちゃん」のあらすじ・感想が日課です。
旅行記も稀に書いています。

水曜22時~
日本テレビ系


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◎あらすじ(ネタバレあり)
父の残した借金を返すため、高報酬の美容外科医院BSCに勤めることとなった峯太郎(佐藤隆太)。
BSCには様々な美へのコンプレックスを持った客がやってくる。
また、BSCで働く医師もそれぞれコンプレックスや事情を抱えていた。

家族に「美容形成外科は医師ではない」と認められず、家族の中に居場所を見つけられないが、その本心を明かすことが出来ない医師・市井(稲森いずみ)、
優等生で人生で成功しかして来なかったが、お見合いで初めての挫折を味わった医師・星田(芦名星)、
遊び人だったが、条件のいいオトコを捕まえて本気になったが先が見えない看護師・岸谷(北乃きい)。

家族と自分への不満を偶然峯太郎にぶちまけた市井は、翌日にはあっさり立ち直っていた。
しかし、心の中では何かの変調と諦めを感じていた。

また、お見合いに失敗して挫折から立ち直れない星田は手術で大きなミスをする。
ミスをして、そのまま手術を他の医師に放り投げてその場を去る星田。
そんな星田を追いかける峯太郎は、星田から八つ当たりを受ける。

星田の事情も感情も読み込めない峯太郎。
また、先日の市井の感情も読めないままだった。

そんな峯太郎に「星田と市井が峯太郎に感情をぶつけるのは、峰太郎に好意を持ってるからだ」と告げる親友で同居人の黒崎。
黒崎の発言に益々困惑する峯太郎。

翌日星田は別人のように明るく立ち直っていた。
さらに困惑を極める峯太郎。「女って分からない」という迷宮に益々入っていく。



◎みどころ

全く笑わない佐藤隆太!

◯おもしろポイント
①全く笑わない佐藤隆太。
今までさわやか青春系のイメージが強かった佐藤隆太。
笑顔が印象的で、バラエティーなどでも笑顔が絶えない。
しかし、このドラマでは恐ろしいほど笑わない。
いつも困惑してるか、しかめっ面をして疲れている。
「笑わない主人公」自体珍しいのに、その主人公に佐藤隆太を起用するなんて!
キャスティングセンスがイケてる!


②追求されたリアリティ
前評判の高い手術シーンのリアリティに加えて何よりもキャラクターの感情表現がリアル。
笑わない佐藤隆太が構築する世界観に加え、心の底から笑うキャラがほとんど誰もいない。
北乃きいが笑顔を振りまくが、それも心からの笑顔ではない。
現実の世界で心の底から笑うことが少ないように、このドラマもキャストを心から笑わせず日常にありがちな微妙な表情を演出している。

「ドラマなのにドラマらしくない」という脚本家・大石静の持ち味を存分に引き出している。


③「女って分からない」
女嫌いという設定の佐藤隆太がBSCで抱く感想が「女って分からない」というもの。
佐藤隆太の困惑ぶりと、戸惑いがその「女って分からない」という感情をよく表している。
しかし、それ以上に稲森いずみや芦名星、余貴美子、北乃きいが演じる女の感情がいい意味で複雑。
プライドや去勢、見栄、空虚感が交錯する姿が「女って分からない」という感情を抱かせる。
だが、女が見れば「あ~、わかる~」となるところが秀逸である。



◯ツッコミポイント
なし。ツッコむ類のドラマではない。

◯つまらなポイント
なかった。
全体的に暗い表情の佐藤隆太に、あまり幸せそうに見えないキャラクタたち。
それでもなぜか目が離せない。
おそらく、ほとんど誰もが持つ「コンプレックス」がうまく表出されているから。