水曜22時~
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◎あらすじ(ネタバレあり)
1999年、希和子(檀れい)は刑務所の中から娘・薫(北乃きい)への手紙を書いていた。
薫への手紙が書けることを生きがいに感じながら。
時は遡って年、希和子は赤ん坊の薫を連れたまま、幼い頃に乳の転勤で来た事のある名古屋にきていた。
行くアテもなくさまよっているところに、とみ子(倍賞美津子)に「ウチに来る?」と誘われ、そのままとみ子の住むゴミ屋敷に住むことになる。
そこで、とみ子から「エンジェルの家」を紹介される希和子。
「エンジェルの家」とは敬子(高畑淳子)が主催する寄宿舎付き修道院風の怪しげな新興宗教団体だった。
同じく傷ついた女たちが暮らす場所でもあった「エンジェルの家」。
そこで希和子は夫に子供を取られたという久美(坂井真紀)と出会う。
時は再び20年後の現在へ。
妊娠が発覚した薫(=恵理菜)はお腹の子の父親である不倫相手に別れを切り出していた。
◎みどころ
檀れいと北乃きいの丁寧な心情表現
◯おもしろポイント
①北乃きいの葛藤
最後の3分くらいしか出て来なかった今回の北乃きい。
でも、その3分に存在感と
檀れいが不倫の末に堕胎したのと同じように、北乃きいも不倫相手の子を妊娠する。
檀れいは堕胎の末に相手の妻(板谷由夏)に「(旦那と)別れて欲しい」と切り出すが、
北乃きいは自分が不倫相手と別れる道を選ぶ。
自分の親の行為を知った娘は、親と同じ道を無意識に選びながらも、意識して親と違う道を選ぶ娘。
子としてのおやという呪縛からの葛藤がうまく描き出されていて、思わず唸らせられる。
②檀れいの迷い
愛する人の子を産めなかった事から、衝動的にその相手と妻の子を誘拐してしまった檀れい。
「警察に自首したほうがいいのかな」と悩みつつも、抱いた赤子の重みや赤子との交流を通して、
「やっぱりこの子と一緒にいる」という選択肢を選ぶ。
道義的にはありえない話なんだろうけど、その道義を超えたところに檀れいの感情の重みがある。
赤子と一緒にいることでしか何かを保てない檀れい。
人は道義よりも自分を保つ時に力を発揮することが往々にしてあるのだから。
◯ツッコミポイント
怪しすぎる「エンジェルの家」
名前からして怪しいが、やってることはもっと怪しかった。
朝から集団での体操。
集団で輪になって、体を動かしながら奇声を出す。
その中心人物が高畑淳子。
高畑淳子がこれまたその怪しげな宗教指導者役がはまり役過ぎて怖い。。
奇声付きの体操シーンとか非常に恐ろしかった。
◯つまらなポイント
ない。
さすが骨太系だけあって、面白い。
ストーリーの見応えも演技も充分で、時間が経つのが早く感じる。