高校時代の修学旅行は、複数の目的地から各自好みの行き先を選択できる形式のものだった。

複数とはいっても、「TDLでのナンパに成功した生徒からフジテレビでハメ撮りできる権利を得るコース」である『東京コース』と、「新鮮な魚介類を堪能し、大空と大地の中でのブルー・ファックを楽しむコース」である『北海道コース』の2択から選ぶという、世紀末のような行き先となっていた。

男は小さくまとまったら終わりだ!と一般に言われるように、当時の俺もまた「俺はこんな田舎に納まるような男ではない!!」と信じて疑わなかったため、東京は今後の人生でひと旗揚げるための場所として頻繁に行くことになる(なんなら住むことになる)と判断。
迷わず「青姦コース」、もとい『北海道コース』を選択した。

しかし現在、東京はおろか自分の部屋と自習室で一日のほぼ全てを過ごしている自分がかわいくてしょうがない。カタツムリとして生まれれば幸せだったのにと思う。

そんな修学旅行の出発当日。
「北海道は俺の予想を遥かに上回るほどの寒さなのでは?」から始まり、「もしも色白・美肌の北国美人に誘惑されたとしよう。北海道の凍えるほど寒さの中では、俺のでっかいどーが小豆島くらいのサイズにしかならなかったらどうしよう?」など、持ち前の心配性がアダとなり、持っていくものが増えすぎてなかなか荷物がまとまらずにいた。

当然、北海道への交通手段は飛行機を利用することになる。

そして俺はかなり大きなカバンを抱えてなんとか空港までたどり着いたが、残念なことに飛行機に乗り遅れてそのまま修学旅行には行けないということになってしまった。




・・・このあたりで今朝目が覚めた。
早い話が夢オチだったのだが、ちょうど1ヶ月後の明日は本試験当日。最近あれやこれやとやらなければならない勉強に追われ、「本番までに間に合わないかもしれない!」という不安が今朝の夢を俺に見させたのではないかと思う。
試験会場に持っていけるテキストの量は限られている。今のうちに少しでも多く知識を吸収して、もっと直前になれば丸暗記も厭わない覚悟で、残り1ヶ月後悔のないように今日もガンバロー。