今日妻が誕生日を迎えて◯◯歳になったわけだけど、私はケーキを予約した。
同じ建物の別々の会社に勤めていて20代で知り合ってよくランチなど行ったものだった。
その後、妻は職場が変わり、私は重度の統合失調症を患っていた姉が逝去し、箸でラーメンを持ち上げたまま数分フリーズしてると突っ込まれる程精神が疲弊していき、元々姉に関わることでの周りの人間の反応を見て人間不信気味だったのが加速し、親友二人くらい以外とは誰とも連絡を取らなくなっていた。しかし妻はずっと私を探してくれていたらしい。元の職場で私を探したりしていたことを知り、再会。出会った頃とは別人のようだったはずの私に、妻は変わらぬ態度で接してくれた。
そうして共に暮らすようになった。
何年かして、妻の母が癌で亡くなる
おしどり夫婦で義父は喪失感より鬱を患い、一年後に後を追う。
自殺など無縁な人だけに、鬱の怖さを教えてくれる。年齢やプライドから、受診を拒んでいたようだ。鬱という病は、理屈、信念、宗教、どんなもので自殺を反対していようが一度患ってしまえばその衝動には叶わないものだから本当に怖い。
親友で、娘のようで妹のようで母のようでもある妻は、元々家族と思っていたから、籍を入れても入れなくても何も変わらないのだけど、義母が亡くなった時、義父から、娘を頼むと言われたことと、一人娘で身寄りが無くなったこととで、すぐ籍を入れた。式など上げるような状況では無かった。もし望んでいたのならごめんだけど。こんな、こんな変わり者で、天の邪鬼で、面倒くさい奴にずっとずっと変わらず側にいてくれた妻を、私はこの先も大切に思い、ずっと愛していくだろう。そして息子を授かれた事で何より嬉しかったのは、身寄りの無かった妻に、血の通う家族が出来たこと。ケーキはオマケ。今夜は息子と私で妻を祝おう。