その片隅では被害者の関係者と思われる女の子が、泣きながら聴集を受けていた。

 ――なんとも物騒な世の中になっちまった。

 この街だけではない。社会全体がおかしくなっている。奴だってそうだ。大なり小なり、悪が多くなっているのだ。
 渋谷駅へ戻る際に見上げた空には、ハチ公からいつもの如くに煙が舞い上がっていた。


「じゃあ、確認するね。君は彼女――新井美保さんと今日会う約束をしていた。しかし、約束の時間になっても現れず、連絡をしても返事はなく、仕方なしに時間潰しにブラブラしていた。その時、騒ぎを駆け付けここに来た。その被害者が君の友人だった」
「……そうです」
「判った。じゃあ、君の名前は? 少しでも情報が欲しいんだ。協力してくれないかね?」
「美保を殺した犯人を掴まえられるなら協力します。私は白石奈美。今日は来てないけど、あと二人、よく遊ぶ友達もいます」

 何で美保がこんな目に……。何でよ……。みんで早く彼氏作って幸せになろうって約束したのに……。
 久々の企画。
 でもメンズがやるには、ちと恥ずかしいな。
Time Traveler 輝く過現未-CA3C0157.jpg やぁ、おはよう。
 今日は英国気分のスタイルで仕事。地味が柄がお気に入り。おっと、チーフが曲がってるぜ。

 昨日の事。
 コートを作ろうと思ってた生地、売れてしまってた。凄く……残念だ。また変わりの生地を探さなければ。あぁ、残念。


 今日も、このくだらないブログをご覧のみんな。ありがとう。では、行ってきます。
 ――突如悲鳴が響き渡った。すぐ脇のセンター街から騒ぎが起きているようなのだ。たかが百メートル程の追跡で六十も過ぎた身体は肩から息をしていたが、群がる人の流れに身をまかせ、その悲鳴の元へと向かった。
 携帯電話を片手に騒ぐ者。泣きながら後退りしている女の子。その騒ぎで人は人を呼び、一瞬にしてパニックとなった。

「なんじゃこりゃぁ……。死んでる! 頭をカチ割られ死んでる!」
 命を引き取った人間は何度か見ていた。しかし、それは天寿を全うされたものであって、殺された者ではない。目の前の狂気は未だかつて経験の無いことだ。

 程なく最寄りであろう宇田川交番より警官は現れて現場を仕切り始めたが、騒ぎは収まらず困難を極めていた。それから後に渋谷警察署から駆けつけた刑事らしき人物の指揮のもと、テープが張られビニールシート掛けて、騒ぎも多少落ち着きを払った。