全く散々な一日だ。奴に逃げられ、あんな現場まで見てしまう。なんだってあんな事を。道を歩く隣の奴が、突然襲いかかって来てもおかしくない時代なんだ。
「大将、ビールおかわりくれや」
「はい、田崎さん。寒いでしょ? モツ煮でも食べます?」
「そうだな、じゃあ、一つ貰おうか」
「見ました? ニュース。渋谷の事件」
鍋のモツは湯気をたて、その熱を示している。
「見たも何も、俺、現場に居たのよ、現場に。警察来る前だった」
「田崎さん、居たの? 犯人見た!?」
長葱を切ってる包丁が、一瞬止まった。
「いや、俺が行った頃には騒ぎになってたよ。誰かが見ててもおかしくない様なことなんだけどな」
「じゃあ、すぐにでも目撃者とか出てくるねぇ。しかし、この街も物騒になったもんだ」
――物騒なんてもんじゃない。狂気だなぁ、こりやぁ。
出された小鉢に一味唐辛子をかけ、口へ放り込む。
「大将、ビールおかわりくれや」
「はい、田崎さん。寒いでしょ? モツ煮でも食べます?」
「そうだな、じゃあ、一つ貰おうか」
「見ました? ニュース。渋谷の事件」
鍋のモツは湯気をたて、その熱を示している。
「見たも何も、俺、現場に居たのよ、現場に。警察来る前だった」
「田崎さん、居たの? 犯人見た!?」
長葱を切ってる包丁が、一瞬止まった。
「いや、俺が行った頃には騒ぎになってたよ。誰かが見ててもおかしくない様なことなんだけどな」
「じゃあ、すぐにでも目撃者とか出てくるねぇ。しかし、この街も物騒になったもんだ」
――物騒なんてもんじゃない。狂気だなぁ、こりやぁ。
出された小鉢に一味唐辛子をかけ、口へ放り込む。

