ツアー11ヶ所目、滋賀県へ向かうべく金曜の夜俺たちは防府を出発した。

車での長い道のりも、もうすっかり慣れたように思える。6時間かけて滋賀県に到着した。

2日間お世話になる亮二くんのマンションにつき、俺達の到着を深夜にも関わらず待っててくれた、亮二くん、一成、オリタナ、アキと対面。みんなの熱い歓迎を受け、明日の事を話しながら朝まで飲み明かした。

亮二くんともこうやってゆっくり面と向かって話すのは何年ぶりだろう。お互いの知らない今までの長い時間も、ものすごいスピードで距離が縮まっていった。昼までゆっくり寝かせてもらい、それからみんなで天一のラーメンを食べに行って、比叡山に向かった。ゆっくり滋賀県を観光しながら俺たちは今夜を待ってた。

日も暮れ出す頃、琵琶湖沿いを車で走らし、今夜の舞台CLUB MOVEへと向かう。

MOVEは純粋なクラブでライブハウスとはまた違うシステムの配置、フロアの作り、そのどれもが俺達には新鮮で、特にDJブースから見たフロアの眺めは最高だった。これDJ気持ちいいやろなーって。

店長のケイスケさんもとても熱い人で遠方から来た俺達の話を興味深く聞いてくれたし、リハも入念に納得いくまで親身に付き合っていただいた。14年の歴史を持つMOVEは伊達じゃなく、音も人情も染みついてるそんな最高のクラブだった。シャンパンで出演者のみんなと乾杯し今夜は幕を開けたのだ。


この日は本当に色んなDJの音が聞けた。メインからミドル、ダブにレゲエにバトル。

MCもラップからシンガーまで。偏りのないフロアを各々楽しんでたのが印象的。お客さんもたくさん入ってたね。

俺はというとフロアと控室を行き来してた。どこか落ち着かなかった。色んな事を考え葛藤してた。

こういうのは、今まで10ヶ所ツアーをやってきたけど本番前に必ずぶち当たる。

考える事は悪い事じゃないけど、考えても仕方がない事。時間がくれば俺は歌うし、時間がくれば歌い終わってるだけの話。本番前になってあれこれ考えたって俺の実力が上がるわけじゃない。ただ次に繋げるかどうか、笑って終われるかどうか、全部自分次第。デカデカとリリパってやってもらってるけど、フライヤーや告知ほど現場が待ってくれてるわけじゃない。亮二くんが言ってた。このリリパは最悪独りよがりになっても構わないと。ただ一人でも多くみんなにBUPPONを聞いてほしいと。その言葉通り俺にもすごい気をつかってた。すごい気持ちは分かる、でもそこに俺が甘えるのは違う。地元勢のライブが終わりバラけつつあるフロアに俺はいた。深く深呼吸して気を散らさず集中した。変に客に気を使うのはやめだ。ここを超えないと俺は次に行けない。

そうしてマイクを握り、口火を切った。


自分でもこんな自分は知らないくらい研ぎ澄まされてたと思う。集中してた。

以外にもアルバムのリリックを一緒に歌ってくれる人が大勢いて驚いた。でもこの時の俺にはもはやそれもプラスα。戦力には入れてなかった。くらいの余裕があった。練習も大事。その日までのセット、打ち合わせ。テクニックも大事。だけど、人の心や空気を動かすのはやっぱり気持ち、覚悟なんだと改めて実感した。そう思うと人と自分を比べるのがバカバカしく思えてきた。比べる前に自分は出しきれてんのかって話。自分が思ってる以上に自分は深い。もっともっと掘り下げれるんだと思った。誰よりもとか外ばっか見て気を散漫させて、身の丈以上の出来もしないその場の即興に踊らさせられねー事。俺は今日の自分に勝つ事で精一杯だ。


LIVEは50分。ツアー初のアンコールも頂いた。亮二くんも気付けば気をつかう事もやめ、みんなと一緒になってLIVEを楽しんでくれてた。あっという間だった。緊迫した空気から家で喋ってる感じまでとことんみんなと時間を共に出来たと思う。何より色んな事を教えてくれた。自分がやってる事、このステージの奥深さ。

俺はまた一つ成長出来たと思う。それは滋賀のみんなや、これまでのツアーの全ヶ所があってこそだと思う。

本当にありがとう。最高に楽しかった。教えてるようで教えらてる素敵な感覚があった。


実は主催者の亮二くんは私情でこの度のイベントで主催の立場から一線を退くつもりだった。俺もそれは企画の段階から話を聞いてた。だから俺も亮二くんもこのイベントには特別な思いがあった。でも滋賀に来て亮二くんやその仲間達と行動したり、イベントでの流れを見てたら、勝手かもしれないけど今はまだ辞める時じゃないなって思った。色んな人が亮二くんを信頼してるし、直に俺のところに来て今日まで亮二くんが必死に動かしてたかを教えてくれる出演者までいた。どうしても言いたかったんだろうな。俺は亮二くんが一線を退く事実はライブでは言わなかった。その意図を本人に伝えると、嬉しい事に本人も同じ気持ちだった。


最後を締めくくる夜のつもりが新たなスタートを切る夜になった。

共に同じ山を越える事で俺達だけじゃなく、このイベントに関わったみんなの団結が深まった。

最後の亮二くんの10分のDJ。まさに終わりたくない夜。言葉はいらない贅沢な朝がそこにはあった。

すげえ穏やかだった。やり終えたーみたいな。ほっとしたよ。みんなの顔も充実感に満ちてた。

お互いが本当に本気でやっても結果がついてくるのはなかなか難しい。

でも、この日は思いが届いたのか、すべてがうまくいった。理想的な夜だった。

思いが届くって誰にって話だし、あんまそういうのは信じないけど、なんかそれもありかなって思えた。

だから俺も過信せず、次に繋げるよ。


次の日まで付き合ってくれた、チャッピーやケンシロウや一成もどうもありがとう。

琵琶湖に日吉そば、満喫しました。なにより、滋賀にたくさん新しい友達が出来た。


そして亮二くん本当にありがとう。体に家庭に大事にしてください。

今までありきで実現した日だったけど、想像を全てにおいて上回るものになりましたね。また関係が深くなれた事、俺はすごく嬉しく思います。あなた以外にも、もう滋賀にいく理由はたくさん出来た。おかげさまで。


でも、また亮二くんに呼んでもらいたい。そう思います。


また会いましょう。その日までどうかみんな元気で。本当にありがとうございました。




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