ルチャ・リブレ的立体殺法詩、場外乱闘編 | てざわりの記憶

てざわりの記憶

目で、手で、耳で、時には舌で触れる日々の手触り。

その記憶。

ことばって       どこかに        きりとりせんがある

いつかきいた     あるあなたの本心   切ったり張ったりして

音楽みたい      あっちこっち      いれかえては

旋律にのせて     くるくるまわして     ひとり遊びのふとんの上

しずかにうかべる   小舟のように     行くあての無い航海に出る

あなたの居た風景  沈んでは浮かぶ   電池の入ったウキ

まぼろしのように   不安定な       魚達の灯台

過ぎた日に浮かぶ  たいせつなもの   かえっておいで

たしかにあった    そのてざわり     もう

今はないもの     見失わないように  今夜が昨晩になるまえに。