目 雅彦著 『歯に衣着せぬ恋愛論』よりもしあなたが恋に落ちたならば、浮かれている場合ではない。恋とは異常事態だ。あなたの目は曇り、鼻は利かなくなり、耳の機能も疑わしい。もともと頼りない理性にはからきし期待できず、自己抑制は難しくなる。自分勝手な振る舞いが目立つようになり、友人との約束も、歯医者の予約も、下手すれば大切な会議ですらすっぽかしかねない。つまるところ、まともじゃなくなる。 残念ながら、それが恋というものだ。