多くの社会問題に対する根本的な原因に繋がると思う事なので書きます。

人間が考慮できる時代スケールの話。

 

人間の寿命は限られているから、せいぜい現在より100年程度のスケール(特に過去の比重が大きい)でしか物事を考えられない。

この大前提を見落としていることで、数多くの時事問題や社会問題を議論する時に、大抵的外れな方向に行ってると思う。
そしてその「的外れ」な内容で、過激派のネットユーザーが日々謎のバトルを繰り広げている。

 

たとえば少子化問題
もちろん改善・解決は必須事項だとして、どういうわけか「出会いが無いのが悪い」「どんな時代でもチャンスはあるんだから、結婚しない奴らが悪い」とか変な議論ばかりされている。後はどんな問題でもお決まりの「与党・政権・総理大臣が悪い」。

 

おかしな人しかいないのか?と思う。「誰が悪い」じゃないんだよ

 

近代日本(おそらく他の多くの国でも)の最初のベビーブームは「世界大戦直後」の時代。

これは世界中の人類が国家ぐるみで*し合いを行い、実際にとてつもない数の犠牲者が出た=人口激減という、人類史上で見ても非常に特殊な時代である。

 

その前も野蛮な争いはあちこちで行われていて犠牲者が出ていたのも同じだが、決定的に違うのは「近代資本主義社会の入口に入った状態での戦争」ということ。ここで言う近代社会は、要するに2023年現在の我々の生活の元となっている社会スキームである。
狩猟採集時代の争いは、現代社会と社会的スキーム上の繋がりがほぼ無い。

WW1以前の時代に起きた争いは、兵器や移動手段等の技術力レベルも余りにも異なっている。

 

少子化の問題は「なぜ、この人類史上特殊過ぎる時代を経てのベビーブームを基準として、それが存続する前提で社会基盤を作り上げてしまったのか?これに尽きると思う。 
これを言うとだいたい「第二次ベビーブームもあっただろが~」という批判が出てくるが、それ以後の少子化も結局この最初の過ちに紐づいている。


日本が未曽有の好景気にあったこの時代。景気が良ければ出産する人たちが増えるのも普通の流れと言えるが「なぜ、この未曽有の繫栄が永遠に続く前提で、その後の社会基盤を現状維持することを決めてしまったのか?
ここで言う社会基盤とは、年金・福祉制度や経済においては東京(首都圏)一極集中問題・・など色々。この段階では戦後直後と違い、既に現代社会の基盤はほぼ完成していたはず。
当時予測不可能だった技術ーインターネットやSNS、AIの出現といった要素があるとしても、あまりにも稚拙過ぎる考えである。

これは結局偉そうにしてる政治家・官僚でも、「人類100年程度の思考スケール」から抜け出せなかったからだろう

 

実際にデータを見ても、最後のベビーブームと比べると、80年代には確実に少子化と言える状態が既に始まっているが、当時を知る大人に聞くと
「メディアで少子化なんて事は一切言われてなかった」そうだから驚きだ。

この「人類100年程度の思考スケール」は少子化だけでなくかなり色々な問題に言えるので、本記事は類似の内容を投稿する時に繰り返し引用したい。

 

【個人で生き抜くためにできること】

個人レベルで出来る事の改善策は、良く自分がいつも書いてる通り
「心を強く持って、諦めないで行動を続ける。」に尽きるけど、もちろんこれも別に少子化解決に限った話ではない。
全てに言えるのは「自分は/日本はもうどうせ終わり~」とか言ってる自虐連中、加えて「他人に失礼な事を平然と行う(ネット/体面問わず)」連中、「自分は一切行動しないけど何でも手に入れたい」と思ってる本当の「おかしな」連中は淘汰されていく。これは長期的に見て確実にそうなるから、周りにそういう奴らがいたらどんどん関わりを絶つべき。