私にとって、ピアノを聴くことや自分で弾くことは

どちらもある意味、精神安定剤のようなもの。

 

 

 

思えば、幼い時にピアノという最高のおもちゃ箱と

出会って、今に至るまでの数十年・・・色んな事があったなぁ

と思う。

 

 

色んな事があった中で、一番大きな出来事はやっぱり

ショパンの音楽にのめり込むきっかけを与えてくれた

ピアニストの存在。

 

 

ショパンの始まりは中村紘子さん。

 

 

ホントにね、あの日あの時、中村紘子さんのショパンを聴いて

なかったら、ここまでピアノは続けていなかっただろうという

変な自信がある(笑)

 

 

あの人のピアノを聴いて、ショパンを狂ったように聴き始めて

そこから他のピアニストの演奏を聴き比べるということを

繰り返し、世界観がどんどん広がった。

 

何より、自分もショパンが弾きたいって明確な目標が出来たこと

で、ピアノに対する向き合い方が明らかに変わった。

 

 

 

 

 

この本も、私の愛読書。

 

中村紘子さんの著書

「チャイコフスキーコンクール」

「ピアニストという蛮族がいる」

「アルゼンチンまでもぐりたい」

 

そして、スタニスラフ・ブーニンの

「カーテンコールのあとで」

 

 

 

ブーニンがショパンコンクールで優勝した時、私は小学生だった。

 

きっと優勝に至るまでの経緯やピアニストとしての原点みたいな

ものを書いてあるのだろうと思って何気なく手に取ったこの本・・・

 

コンクールの裏でどんな事が起こっているのか、お国同士の面倒

な事情(政治的な関与というか・・・)があるとか

ちょっとぐちゃぐちゃした部分も含めて、想像も出来なかった

意外な事を知る事になって、衝撃だった。

 

 

そもそも、子供ながらに本当にこれはフェアなんだろうか?って

思っていた部分もあったので、やっぱり色々あるんだねっていう

ショックと、国際的コンクールの在り方に対する疑問。

 

純粋にピアノが好きだから、と一生懸命頑張っている人たちと

違うところで大きなものが動くって嫌だなぁ・・・と思ったもの

だ。

 

なんていうんだろう、自由に弾かせてあげてよ、的な。

 

 

ぐるぐると頭を巡るものはあったけれど、それでもブーニンが

デビューした時は日本でもブーニン現象が凄まじかった。

 

ミーハー的で嫌だなって思いながらも

たまにはピアニストもこれくらい話題になってもいいよね

って気もして嬉しかったり。

 

 

色んな人たちがピアノを聴くきっかけになってくれたらいい

な〜って思ったし。

 

 

 

 

聴くのも

弾くのも

本を読むことも

 

私にはどれもチカラになる音譜

 

 

 

ちっぽけな自分の人生に、少しずつ色がついたハート

 

 

 

ピアノのチカラ・・・

今後もずっと自分の近くにあると思いたい。

 

 

その内、ボケ防止になるよにひひ