現実のパラダイム

タイタニックを観たことある人に
「タイタニックの映画は
どんなストーリーですか？」


こう質問してみると…


「あれは自然災害の恐怖を
表現した映画です」

「いやいや、あれは貧富の差を
克明に描いた映画なんですよ」

「私は男女の恋愛の尊さを
描いた映画だと思いますよ」



という風に

映画に対して強く残る印象は
見る人によって違ってきます。


地震で被災した直後ならば
「災害の恐ろしさを表現している」
と感じる映画になるだろうし、

恋愛真っ最中の人であれば
「恋愛を描いた映画」と
感じるかもしれない。


人は自分の今の現実に沿った物事しか
見ることはできないんですよね。


心理学用語では
『自己欺瞞』と呼ばれていて


•自分の現実の都合に合わせて
事実を歪曲する。


・自分の現実にないものや
都合の悪いものを記憶から消去する。

（自分の現実にない情報は目の前に

あったとしても拾うことができない）


・多数決で多い他人の考えや行動を
自分の現実として認識する。

「歪める」
「消去する」
「一般化する」

自己欺瞞にはこの3つの性質があって

意識して生活してみると至る所で

この瞬間に気づくことがあります。

同じ人間であっても成長と共に

現実が変わっていくので…


昔見えていなかった物事が
急に見えてくるようになったり、
解釈に大きな変化が起きたりする。



これは何かを習っている人や

教わっている人は
よく経験することですが、

一年前と今とで
もし同じことを教わったとしても
解釈が変わってくるんですよね。



より深く細かい部分が見え始めたり、

全く違う角度で物事が見え始めたり、

発想の種類が変わってきたり、

それは持っている現実が
一年前と今で変わっているから。


「昔も同じこと言ったよ」と
言われることがあったとしても…


今できる解釈や見えている現実は
その時とは成長して変化しているので
吸収できる内容が変わっている。


自己欺瞞は人が自身を守る

防衛本能から生まれたもので

これ自体はどんなに優れた人でも

必ず持っている。

幸せを感じやすい人や

欲しい何かを現実化しやすい人は

その人にとっての良い自己欺瞞を

持つことができています。

その存在があることを認識して

上手く活用できているかどうかで

意識を向ける方向性は変わってくる。

今この瞬間存在している解釈さえも
未熟な自分の未熟な解釈であって、

未来ではまた新たな気づきが

次々に生まれていく。

今がどんな現実であっても

固定化して決めつけないことが

大切だと思っています。