まずは、実態を知ることから始めよう。
「日本で日本人が人身取引の被害にあっていることを知っている」と答えたは2割以下。ポラリスは被害者数およそ5万4000人と推定しているが、公けにされている数字は(「619件の児童買春、45件の成人人身取引」ポラリスの報告書より)と無いに等しい。
「人身取引は新しいタイプの犯罪であり、現行の法律で防止し、加害者を処罰し、被害者を保護することは難しい。実際に多くの人身取引事件が取り締まられずにいる現状があり、また被害者保護体制が欠如しているため、被害者協力を得られないという事実が、被害の発見・申告を難しくしている」。
ポラリスでは「日本は、現在包括的な法律がなく、また制定への努力がないことから、一日も早い法整備が求められます」と言っています。
【2012年6月20日】人身取引(売買)問題に取り組むNPOポラリスプロジェクトジャパンと移住労働者と連帯する全国ネットワーク(移住連)は、アメリカ政府が世界各国の人身取引の実態をまとめた「人身取引年次報告書 2012」の今日の発表に合わせ、日本の人身取引の現状を伝える緊急メディアセミナーを、日本外国特派員協会(FCCJ)において開催しました。
米国務省が発表した「人身取引年次報告書 2012」によると、日本は12 年連続で「人身取引根絶の最低基準を満たしていない国」に位置づけられた。これは、カンボジアやルーマニア、コソボなどと同じレベルであり、G8の中では日本のみである。
人身取引(売買)とは、犯罪組織などによって暴力や脅迫、誘拐、詐欺などの手段で国や場所を移動させられるなどして、彼らの支配下に置かれながら、売春や強制的な労働をさせられることを指し、「現代の奴隷制度」とも言われている。
同報告書で日本は、包括的な人身取引対策法や被害者保護体制がないこと、「外国人技能実習制度」で強制労働をさせられた被害者が過去18年間一度も認知されていないことなどが指摘されている。
同セミナーでポラリス代表の藤原志帆子さんは、ポラリスが実施した「日本での人身取引に関する意識調査」(日本人1000人を対象に2012年5月に実施)を引用し、「日本において、人身取引(売買)は、言葉は知っているものの実態は知らない人が多く、「外国の犯罪」という認識が強い」と説明。人身取引についての認知は91.8%あるものの、日本で実際に人身取引が発生していることを知っている者は34.9%、日本国内で日本人が人身取引の被害に遭っていることを知っている者は18.7%にとどまっていると発表した。
また、日本人の被害者の場合、10代後半(ハイティーン)の割合も少なくないが、児童養護施設は、幼児や児童への対応で精一杯であり、彼らへの支援がまだ確立されていないのが現状であるという。
警察白書によれば、警察に保護される、買春やポルノの被害児童は事件は毎年5000件以上あり、明るみにならない事件が多くを占めている。
ポラリスでは、そうした日本人の事例も含め、日本における人身取引の被害者は約5万4000人にのぼると推計している。
http://www.mentor-diamond.jp/blog/student/?p=27473 より
人身取引に関する意識調査