叔父が再婚した嫁は、怠け者だった。
家事は一切やらず、全く動かなかった。
動かざること山の如し
嫁は、いつも人の噂話ばかりしていた。
口も動かなければ良かったのにね。
ペラペラペラペラとくだらない、同じ話ばかりを大声で、口角に唾を溜めながら捲し立てていた。
私は、母と弟と一緒に、祖母と寝たきりの従兄弟に会いに行った。
嫁は気遣いが全く出来ない女だから、私たちの話を遮り、自分の話だけをペラペラと話し続けた。
誰も聞いていないのに、白けた空気を感じない鈍感な女。みんな、うんざりしていた
私は、脳性麻痺で寝たきりの一つ年下の従兄弟を可愛がっていた。
従兄弟は寝たきりだったが、横にゴロゴロと転がって移動することができた。
私が脇の下を持って立たせると、細い足を交互に前に出して歩く真似をした。
私たちは従兄弟のことを、話せないし何もできないから赤ん坊扱いしていた。
でも、本当は話せないだけで、知能はしっかりと成長していたんだね。
その事が分かったのは、その従兄弟が死んで、しばらく経ってからの話。
私は、その話を聞いて、心底震え上がった。
信じられないような本当の話は、また今度…
嫁は、娘を産んだ。
私の9歳下だった。
叔父にとって、初めての障害がない子ども。
娘のハイハイもあんよも嬉しかっただろう。
もっと可愛がればよかったのに。
嫁は、子育てをしなかった。
母性がなく、我が子が泣いていても放置した。
育児放棄。
寝たきりの従兄弟の世話に、何もしない嫁の世話、そして産まれたばかりの孫娘の世話まで祖母がすることになった。
夜中のミルクも祖母があげた。
祖母は、障害のない孫娘の成長を間近に見ながら、とても嬉しそうだった。
働き者で優しい祖母だった。
嫁は、楽をしてブクブク太っていったな。
ブクブクブクブク…
食べることは人一倍、いや二倍か。
食べ物に卑しい女だった。
祖母が手塩にかけて育てたその孫娘は、成長して祖母を裏切った。
あんなに可愛がってもらったのに。
母の愛を感じられずに育った子どもは、平気で人を裏切れるのか。
祖母は、どこまでも不幸だったな。
嫁は、顔がカバで、体はずんぐりと太っていて、性格が悪く、子育てをしない怠け者。
その上、ギャンブルに狂い始めた。
叔父さん
あなたのせいだよ。