「オラオラオラ!」

 

「もう逃げ場はねえぞ」

 

「「ヒャッハー!」」

 

「くそっ」

 

「囲まれた」

 

「死ぬ前に面白いことの一つでもやってみろや」

 

「「ハッハッハッハッハ」」

 

「ふっ、こんな面白い状況で、面白くない事なんてできるか」

 

「おうよ、見ててやがれ!」

 

「はぁ~!剣がたった一本、ポッキリ」

 

♪ポッキリ♪

 

「「ハハハハハ」」

 

「この鎧、さびてまんがな」

 

「おう、俺が拭いてやるぜ」

 

「どこ拭いてんねん、そこはケツじゃ!」

 

♪バシン♪

 

「「ぶぁっは~」」

 

「「はい、よろしく、でんがなまんがな~」」

 

「おまえ、農民出身なんだってな」

 

「そやけど、なにか?」

 

「おにぎりもってないか?」

 

「もっとらんわ!」

 

「じゃあ、その股間の膨らみはなんだ!」

 

「こっこれは。ワシのお稲荷さんじゃ~」

 

「「ダブル・お稲荷~」」

 

「「ワッハッハー」」

 

「今日あたりワシら死ぬらしいで?」

 

「マジで!?」

 

「ああ、その辺にいる、むさくるしい男どもが言っとった」

 

「「「「ハッハッハッハッハ」」」」

 

「よっしゃ、オチもついたところでそろそろ死ぬか?」

 

「待て」

 

「隊長!」

 

「こんなつまらないやつは、殺す価値もない」

 

「へっ、俺たちを生かしておいたら後悔するぜ」

 

「もっといいオチをつけれるようになったら、

 貴様らの首を落としてやる」

 

「隊長!笑いを判ってらっしゃる!」

 

「「流石隊長!」」

 

「それじゃあ有難く」

 

「「ほなさいなら!」」

 

これが、伝説の武術「ワライ」の起源である。

 

 明日見る夢は 今日の夢の続き

 真っすぐ前を向いて 走り続けよう

 昨日の敵は 今日の友

 がっちり手をつないで 笑おう

 

 時には俯いたりも するけれど

 顔を上げればそこには 笑顔がある

 

 Smile  again

 さあ立ち上がれ

 Smile again

 勇気を絞って

 Smite again

 

「おいおい、おっさんどもが坊ちゃんを囲って

 お遊戯か?」

 

「なんだてめぇは?」

 

「ヴィダル・サスーン!」

 

「ぐぅぁっ」

 

「てめー、やりやがったな!」

 

「サ・スーンクォリティー!」

 

「「ぶぅあっは~」」

 

♪バタバタバタ♪

 

「くっくそう、隊長!」

 

「ほう、少しはやるようだな」

 

「チャイ!気をつけろ!そいつは妙な技をつかうぞ!」

 

「へっ!ソウ坊ちゃんはそのままうずくまってな!」

 

「お兄様!?ソヤさん?!」

 

「オマも下がっていろ」

 

「隊長!」

 

「お前らも下がっていろ」

 

「ほう、一対一でいいのか?」

 

「さっきは油断したが、シーモ・ネーターの真の恐ろしさ、

 教えてやる!こい!」

 

「ホナ・イキマッセー!」

 

「イヤン」

 

♪スッ♪

 

「何!」

 

「バカン」

 

♪バシッ♪

 

「くっ」

 

「アタシ」

 

「ナンヤ!」

 

「ナンダカ」

 

「ドシタ!」

 

「ホテッチャッテ~」

 

「ぐぁっは~」

 

「どうした、かすりもしないぞ?」

 

「あいつ、さっきよりパワーアップしてやがる!」

 

「お兄様!」

 

「へっ、これくらい、どうってことないぜ!

 見てな!」

 

「ヨロシク」

 

「だめだチャイ!」

 

「デンガナ・マンガナ!」

 

♪スッ♪

 

「エエシリ・シテマンナー!」

 

「ぐぁ~っ」

 

「エエ・シマリヤデ~」

 

「ぐあっはっは~」

 

「チャイ!」

 

「お兄様!」

 

「まっまだだ!」

 

「しぶといやつだな。

 しかし、この状況からどうする?」

 

「確かに、俺一人じゃ勝てねえかもしれねえ。

 だがな、一つ気づいたんだ。

 俺は一人じゃない」

 

「お兄様?」

 

「ソウ頼む!」

 

「マダヤルン・カイナー!」

 

「うおおおおおおおおおおおお」

 

「なにぃ~?」

 

「たった一つの『ツッコミ』でも、

 立派な『マン・ザイ』だ!」

 

「ヨロシク・デンガナ・マンガナ!」

 

「ばっばかな!ぶぅあっは~ひ~」

 

♪バタン♪

 

「隊長!」

 

「「覚えてやがれ~」」

 

♪タッタッタッタッタッ♪

 

「今回はお前の勝ちだ、ソウ」

 

「チャイ」

 

「大切な妹だけでなく、

 俺まで守ってくれた」

 

「お兄様」

 

「俺は今まで、家柄や因縁に囚われて、

 本当のお前が見えていなかった」

 

「俺も、お前を見くびっていた」

 

「ふっ、デンガナ坊ちゃまが。

 だがな、そう呼ぶのもこれが最後だ。

 お前は、立派な男だった」

 

「お前もな」

 

「これからも」

 

「「ヨロシク・デンガナ・マンガナ!」」

 

 一つ一つの出会いが

 別れと絆を生んでゆく

 

 一つ一つの思い出が

 永遠に心に刻まれる

 

 あの日見上げた星空を

 あなたは覚えていますか

 

 あの日つないだ手の温もりを

 あなたは覚えていますか

 

運命、それは偶然が重なって起こったように見える。

しかしそれは必然であり、そう感じるものである。

次回、マダヤルン・カイナー「モウヤランノ・カイナー」

「ホナ・サイナラ!」

 

・゜。*:・゜。*:・゜。*:・゜。*:・゜。*:・ ペタ *:・゜。*:・゜。*:・゜。*:・゜。*:・゜。*: