顔のマッサージをしてあげていた。

いつの間にか寝息を立てている。

自分が思わず笑顔になっていることに気づく。

 

私のそばで

こんなに無防備にリラックスしてくれることが嬉しい。

そしてそれは私に

「ここにいてもいいんだ」

と思わせてくれる。

 

 

そしてそれは…。

なんて幸せな事なんだろう。

思わず自分が深く寝入ってしまったのではないかと飛び起きてモニターを確認しなくてもいい。

あまりにも寝息が小さいので胸が呼吸で動いているのかどうか見つめなくてもいい。

暗闇で、絶望の中の安心を感じることがない。

 

大事な人が

自分のそばで

不安もなく

健やかに

眠っている

 

今だったらもう少しマシなマッサージをしてあげられるのに。