先日、ブロ友さんの記事でラドゥ・ルプーさんが亡くなったことを知った。
76歳。 病気のため、2019年に引退を表明していたとか。
ラドゥ・ルプーさんの演奏会はもう何十年も前に1度行ったことがあるが、当時のことは殆ど覚えていない。
かろうじて、その風貌と名前を憶えているくらい。
改めて演奏を聴いてみた。
色彩感のある豊かな音色、優しい音の運び。
こんな演奏をする人だったのか…。
あの頃は誰がどんな弾き方をしてどんな音色でなんて考えたこともなくて、ただひたすらどんな曲かなとプログラムだけ見て演奏会を選んでいたような気がする。
そんな中で、ダンタイソンさんだけは音色の美しさに惹かれ何度か通うようになった。
ラドゥ・ルプーさんの経歴を検索してみたら、なんと、モスクワ音楽院でリヒテルやギレリスと共にゲンリヒ・ネイガウスに学んだブーニンのお父さんでもあるスタニスラフ・ネイガウスのお弟子さんだった。
オオーッ!!
だからこの音、この演奏か…
豊かで流れるような美しさのある、心にすっと寄り添ってくるような繊細な…
数十年たって初めて目を留めたラドゥ・ルプーさん
出会えてよかった…
とても懐かしい人に出会えたような気分だった。
そんなラドゥ・ルプーさんがデュオを組んだ相手が、なんとあのマレイ・ペライアさん。
ワオー!!
ペライアさんは、私がシューマンに関心を持つきっかけを作ってくれた人。
ペライアさんのシューマンのピアノソナタ2番を聴いて、私はすっかりシューマンのファンになったのだ。
そして川村文雄さんのアラベスクに辿り着き、ロシア奏法を知るきっかけになった。
スタニスラフ・ネイガウス、そしてマレイ・ペライア‥と不思議な糸でつながったラドゥ・ルプーさん。
訃報に接して、初めて目を向けたピアニストさんだったけれど、こんな糸でつながっていたなんて…。
ブラームスやシューベルトに秀でた方のようでそんな動画がたくさんありました。(シューマンも)
1000人に一人のリリシスト(抒情詩人)。
叙情性に溢れた演奏をする人。
現代最高のピアニストのお一人とか。
どうぞ安らかに
マレイ・ペライアさんとのデュオ演奏、シューベルト最晩年の作品、幻想曲ヘ短調がありましたので貼っておきます。
お時間ありましたらどうぞ🙇
Schubert Fantasy F minor D940.Op103 (Part 1)
Schubert Fantasy F minor D940.Op103 (Part 2)
まとめて聴きたい方はこちらのyou tubeから👇 You Tubeで見るをクリック。
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そしてこちらは、先週行ったコンサート。
江東区の豊洲シビックセンターホール。
ヴァイオリン、チェロ、ピアノによる室内楽でした。
昨年の11月にヤマハホールであった女性5人による
クインテットの内、3人のメンバーによる演奏会です。
豊洲シビックセンターホール
ステージ後方に見えるのはお台場のベイブリッジ
終了後、恒例の撮影会(画像が不鮮明ですみません)
ベートーベンのヴァイオリンコンチェルト(1楽章)の予定が変更になって、モーツァルトのヴァイオリンコンチェルト5番(1楽章)とショスターコービッチのピアノ三重奏曲1番になりましたが、それもなかなか良かったです。
メンデルスゾーンのピアノ三重奏曲1番はやはり聴きごたえがありました。
好きな曲です。
ベートーベンのチェロソナタ4番は、you tubeで聴いてみた時は特別な感慨もわかなかったのですが、演奏会場で直接聴いてみると、いや、素晴らしい!
チェロがとても重厚な響きで豊かなメロディーを奏でてくれて、じかに聴く楽しさを存分に味合わせてくれました。
チェリストさん、Bravo!!(ピアニストさんも)
ヴァイオリンの方も繊細ないい演奏をしていたと思うのですが、私的にはもう少しぼりゅうむ感が欲しいかなと思ってしまいました。でも引き込まれるいい演奏だったと思います。
室内楽は普段ほとんど聴きませんが、生で聴くと思わず引き込まれてしまいます。
これからもこんな機会を持ちたいなと思いました。
今月はコンサートはこれ1つでしたが、来月5月は懸命に絞ってみても4つになってしまいました。
中には同じ日に重なっていて、さてどうしたらいいものか、義理で選ぶか人情で選ぶかと迷った挙句、今回は義理で、とやっと選んだ状態。
一ヶ月にコンサート4つは、私にはちょっと多すぎなのですが、ピアノのレッスンが5月は1回だけなので、ま、よしにしましょうといったところです。
豊島区にある長崎公園の御衣黄(ぎょいこう)の桜、
今年も見頃を失してしまいました。😞
緑の色が薄れて赤味が出ています。
(来年こそは!!)