ON×SOUL「イノチボンバイエ」感想③坪内守さんが一番危険な患者さん?! | 元玉拾い(もと、たまひろい)のスポーツとか草花とか

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浅野温子×劇団男魂(メンソウル) TEAM ON×SOUL 1st

「イノチボンバイエ」 中野ザ・ポケット

 

舞台は精神病棟

 

食品偽装を追及するマスコミから逃れるために、適応障害と偽って逃げ込んだ病院で診察を受けたところ「あなた、適応障害だけじゃないね。ヒステリー神経症もあるね」と診断され、ウソの診断書を書かせるだけのつもりが、本当に入院することになってしまった、食品関係会社の女社長・深水亜紀子(浅野温子さん)。

 

最初に出会った患者は、無性ひげをはやし、無表情のまま、足をするようにトボトボと病院内を歩いていて、一言も話さない男・小幡(山田諭)。どんな病気なのか、何が原因で病気になったのかは、いろんなパターンで明かされていくのですが、ちょっと置いといて。

 

2番目に会ったのは、夜、亜紀子を部屋の外からじーっと覗いていた、北京原人・赤星(鶴忠博)。実は「意外といい奴なんだよ。あれでもさ、ボクシングの元日本チャンピオンだったんだってさ。クロマニヨン赤星っていうボクサーなんだって」と亜紀子が部下の川本に話してました。あだ名は「クロマニヨン」。いつもシャドーボクシングをしてて、言葉は何言ってるのか、聞き取れない。パンチを浴び続けた後遺症なのか?

 

朝が明けて、着替えを持ってきた川本が帰ってしまうと、談話室には小幡。あと、部屋の隅には、顔色が蒼白い、怯えたような若い男・清原(清田悠聖)。不気味。すると、穏やかな表情で入っていた男性・佐古(横山貴之)。ゆっくりとテーブルの前に座ると、亜紀子の方を向き、笑顔で会釈。亜紀子は、なんだかホッとします。鶴の折り紙を丁寧に3つテーブルに置くと、突然真剣な表情になり、大声で鶴を指差しながら「イチ、ニ、サン、ヨシ!」

 

亜紀子、ホッとしたのもつかの間、また不安に。

 

そこへやってきたのが、めがねを掛けて、一見スマートそうな男・草薙(坪内守)。トップに貼った写真の人です。この写真とは雰囲気がかなり違います。あっ、基本、全員、パンフレットの写真と役の顔つきは別人です(笑)。やたらと馴れ馴れしく、亜紀子に早口でまくし立てるように話しかけてきました。そこで、「佐古さんは強迫神経症です。」

 

「自己紹介して」「き、き、清原」「「下の名前は?」「あ、あっ、飛鳥」

「さぁ、ここで問題です。彼の病気はなんでしょうか?」

「・・やくぶつ、いぞん?」

「ハハハ、引っかかった。彼ね、みんなから”シャブ中”って呼ばれてるですよぉ。本当の病名はパニック障害です」

 

「小幡ちゃんは、治療の一環で、こうして歩き回ってるんですけど、なんの治療なのか、分かりません」

 

「草薙さんは・・・」

「僕は、どこも悪いところはないんです。心の洗濯です。ゴシゴシゴシ、ってね。」

 

今度は、若くてチャラそうな男・後藤(新晟聡)が談話室にやってきました。

「あれ、新人さん?可愛いね」「あっ、どうも」

「オレさ、ここで一番まともだから、なんかあったら、オレに聞いて。オレ、元ホストだから」

 

後藤は草薙に対して、立場が上っぽいです。後藤は、この後の「グループカウンセリング」で、アルコール依存症になり、自ら入院してきたことが分かります。

 

今度は、お腹がぽっこりと出た、少年(?)・白田(大塩ゴウ)。ゴウさん、つい先日までTBSで放送していた、山田孝之さん主演「闇金ウシジマくんseason3」に、チンピラの柏木役で出演してました。そん時はスキンヘッドに眉毛も剃ったコワモテでした。これが同一人物か!って感じです。

 

しきりに耳を手で押さえながら「あっ、あー、うぉ!」「危ない!」手でなにかを払いのけると、亜紀子に向かって、あきれたように「ダメたよ、ここは危ないんだから」「えっ??」「スパニタクル星人。スパニタクル星人がレーザービームで攻撃してくるんだから。うわっ、あぶな!」

「ねぇ、レディー・ガガ知ってる?」「知ってるけど・・」「彼女、僕の友達で、今度、僕に来るから紹介するよ」

 

すると、後藤が「訳わかんない言ってんじゃねーよ」「こーいつ、おかしいから、関わらない方がいいよ」

「・・わたしはね、あんたみたいな男が一番嫌いなんだよ!」

「なんだよ、ババァ!」

「スパニタクル・ビーム!」

「うっせー、人を”スペルマ星人”とか言ってんじゃねーよ!」

後藤は出ていっちゃいなした。

 

白田は、たぶん、現在は十代後半。小学校から中学校にかけて、壮絶ないじめにあい、そのことを消し去るために、これはいじめではなくて、スパニタクル星人が、僕がEXILEになることを邪魔して攻撃してくるんだという幻聴にすり替えていたんだってことが、「僕の作文」を亜紀子の前で読むことで、分かりました。

 

いろんな個性豊かな患者と出会い、疲れ気味にベンチ椅子に腰かけると、ピタッと近くに草薙が腰かけてきて「いやぁ、すっきりしましたよぉ。私ね、あの人(後藤)、苦手なんですよ」

 

「あーいう人は保護室に入ってればいいですよ」「保護室?」

「あれっ?知りません?あっちにある(舞台中央の奥を指さします)。自殺しようとしたり、他人に危害を加える危険がある人が入れられるんですよ。あと、先生に逆らった人もね」

 

 

黒いジャージに黒いTシャツ。パンクロッカーっぽいカッコの女性が入ってきました。ミキ(花奈澪)。こんなお茶目な笑顔は一切見せません。

 

 

不機嫌そうに「そこ、わたしの席なんだけど」

「あっ、スミマセン」

亜紀子を睨む、ミキ。すると、間を取り持つように草薙が「ミキちゃんは・・」

「うっせー、黙ってろ!」

「あっ、いや、ミキちゃんは・・」

ミキ、実力行使(暴力)&ヤンキー座りで「黙ってろって言ってんのが、聞こえねぇのかよ」

「すみません・・」

今度はミキ、亜紀子に歩み寄ると「男は嫌いなんだよ」

「わたし、女なんですけど・・」

「・・ちっ、分かってるよ!」

 

お嬢さん系の女の子・真理子(みはと)が入ってきたので、亜紀子は「こんにちは」と様子をうかがうように。

 

「怒ってます?怒ってますよね?ごめんなさい!」泣き出す真理子。

「いや、わたし、あいさつしただけですけど」

後日、後藤の診察のときの先生との会話で、真理子は自傷行為により、入院したことが分かります。腕には無数のためらい傷が。

 

ポテトチップを食べながら入って生きた、女性・エリカ(信川清順)。無表情で亜紀子に向かって歩いてきました。ポテトチップを食べ終わると、ポケットからさきイカ?の束を取り出し、食べながら、亜紀子の前で、もう片方のポケットから、さきイカの束を取り出すと、亜紀子に「食べます」「いや、けっこうです💦」

 

ちゃーん、ちゃららら、ちゃーん、ちゃ、ちゃーん、ちゃ、ちゃーんちゃ、ちゃららららん

 

歌いながら、バレイを踊り出すエリカ。「エリカね、エリカね、拒食症だから、一生懸命食べているの」

いやいや、そんなことはないだろう。エリカの行動は、たびたび、笑いを巻き起こすのですが、実は小さい自分の娘を亡くしてしまい、それがショックで、自分の中に、娘であるエリカの人格を作っていしまったのだということを、亜紀子は緒方先生からあとで聞きます。

 

亜紀子に耳打ち「ここ、性欲が強い男がいるから、気を付けてくださいね」

 

あっ、一人とばしちゃった!鼻の下にひげを蓄え、ルックス的には、明らかにクイーンのフレディー・マーキュリー。不破さん(仲田育史)、言うことが、とにかく突飛というか、支離滅裂というか。このセリフ、たびたび出てくるんですが、ほとんど覚えてなくて、なみおちゃんのファン友がいくつか覚えててくれたので、教えてもらいました。

 

 

 

スマート、キューティーうどん、収入印紙だわ

 

???

 

草薙「これでもね、ハーバード大学出てるんですよ。よく言うでしょ、なんとかと天才は紙一重って」

 

もひとり、新人が入ってきたのは、四条(剛州)。両手をお腹の前で合わせて、小さく拍手するようにしながら「わからない・・ぼくのこともわからない」

 

なぜか、不破と息が合い、意味不明の単語の言い合いで、相通じます。

 

あとは、清田くんのカウンセリングや、グループカウンセリングを仕切る、緒方先生(杉本凌士)と、看護師の山崎(中村尚輝)。

 

これが、談話室に集う人たち。

 

高梨先生のもとで働く介護士の本田(上村剛史)と大島(町田友康)。

 

夕食後には、緒方先生が清原くんのカウンセリングをすることになり、

緒方先生の勧めて、というかほぼ強引に、その気はない亜紀子も見学することになりました。

 

コミカルに描かれているだんけど、その裏には、ツラい過去を背負っている患者さんたち。

ただし、全員が「過去」を明かされていくのではなくて、なんで病気になったのか、分からない人もいます。佐古さん、小幡さん、ミキ、不破さん、四条。

 

 

続く