広島県の鳥、県鳥はアビですが、このことを知っている人は少なく、実際にアビを見たことのある人はさらに少なくて、生きて海を泳いでいるアビを見たことのある人は、そこらを歩いている百人に聞いてもたぶん一人もいないのではないでしょうか。

 

それほどに稀少な鳥になってしまったアビ、地元のことなら何でも知りたいawakinはずいぶん前から「アビ渡来群雄海面」として知られるとびしま海道沿いの島々を毎シーズン訪ねて探しているのですが、遠くて小さくて双眼鏡で見回しても鵜と区別がつかず、緑化センターや豊島の市民センターに展示してある剥製を眺めるだけで満足しておりました。

 

それが鳥友さんから隣県の港だと比較的近くで見ることができると教えていただき、広島の県鳥なので広島県内で探鳥するのが本意ではありますが、まずは実際に見ておいて経験を積むことが必要と山口県は上関の港周辺を散策してまいりました。

 


まずは腹ごしらえ、道の駅 上関海峡の食堂は全席が今どき珍しい?アクリルで仕切られた一人席で、鶏小屋で飼われているニワトリになった気分でしたが、出された海老の天婦羅は美味でありました。

 


島に渡り何か所かある港をひとつずつ訪ねてみました。

 


波止場を歩くのはひさしぶりです。昔風景ばかり撮っていたころは、瀬戸内沿岸の港をよく訪ね歩いたものですが、懐かしい潮の香りと上関の透き通ったきれいな海にこころが洗われる気分でありました。

 


目的のアビ(オオハム)を見つけることはできませんでしたが、ヒメウが一羽、港外の海を寂しく泳いでおりました。

 

この鳥、初見でしたので調べてみると、国内では北海道の天売島などで少数が繁殖する冬鳥で、絶滅危惧種(絶滅危惧ⅠB類・EN)に指定されている希少種でありました。