写真には記憶が封じ込められていると書いたのはつい最近ですが、猛暑で自宅待機している間に過去写真を眺めていると、次から次に想い出が甦って来て驚いてしまいます。

 

それだけ記憶というものが不確かで、ふだん忘れていることが多いということでしょうが、ひとつ思ったのは写真ちょっと撮り過ぎなんじゃないか?ということでありました。

 

過去写真、それはガラケーやスマホで街歩き中に乱写したものだったり、コンデジや一眼レフで撮り歩きしたものだったりするわけですが、その数は本当に数えきれなくて、整理しても整理しても後から後から…という感じで終わりのない旅をしているような気になってしまいます。

 

きょうは前回の続きで、鳥屋の前撮り鉄していた頃に撮影した写真の中から、駅が写っているものを抜き出してみました。

 


JR山陽本線/芸備線/可部線・広島駅 (撮影日:2017.7.27)

6年前に撮った写真ですが、今は取り壊されて影も形もない駅ビル(アッセ)が写っています。新しい駅ビルが完成すると広電が建物内に乗り入れるようになるので、路面電車の風景はまったく違ったものになってしまいます。撮影場所は福屋駅前店10階の喫茶店ですが、こちらも図書館が移転してしまうとどうなるかわからず、もしかすると数年後には見られなくなる風景かもしれません。

 


旧JR可部線・今井田駅跡(撮影日:2009.1.18)

可部線の非電化区間(可部~三段峡)が廃止されたのは2003年12月でしたから、廃線後5年が経った風景ということになります。その後「こころ旅」2015年の秋の旅で火野正平さんがこの駅跡を目的地として旅されましたが、ずっと以前の昭和61年にPV(河合その子・青いスタスシオン)のロケ地であったこと、駅舎に歌手の写真が飾られていたことなどが思い出されます。

 


JR芸備線・矢賀駅(撮影日:2017.4.9)

この日は矢賀にある新幹線運転所の周りをテクテクと新幹線の写真を撮り歩いておりました。長らく通行禁止になっていた陸橋が開放されていたので、渡っていると見えた風景です。陸橋から建屋内で洗車中の新幹線(N700系)が見えたのが思い出されますが、かつて広島で新幹線まつり(2004年が最後)では間近で見られたはずの風景です。お祭りの復活を願いたいところですが、広島で再び新幹線祭りが開催されることはないのでしょうか。

 


JR山陽本線・尾道駅(撮影日:2016.11.24)

約7年前に撮影した写真ですが、すでに見ることができなくなった構造物(建物)が3つもあります。たった7年でも世の中が動いていることが感じられますが、そのひとつ目は尾道駅の駅舎です。撮影日の半年後には駅舎の使用を止めたあとに解体され、今は新しい駅舎が同じ場所に建っています。二つ目は左上端の尾道城、三つ目は右上端に写っている山上の展望台です。ともに老朽化のためにお城は取り壊され、展望台は新しいものに造りかぇられました。