何の変哲のない風景でも、人によってはかけがえのない風景だったりします。
故里から離れて生活している人が持つ郷愁に似た感じだと思いますが、生まれたところでずっと暮らしているawakinでも時にハッとする風景、それは遥かな子どもの頃を思い出すような、そんな懐かしい風景に出くわすこともあるのです。
広島市内のどこからでもよく見える何の変哲もない山並み、でもこの角度の風景はawakinにとってはかけがえのない風景なのです。
それは昭和真っ盛りの小学生だった頃、授業中に窓から同じ風景をボンヤリ眺めていて先生に怒られ、何度ビンタを喰らったことか…。
つまらん授業のときには、教室にかかっている時計の長針と短針の動きか窓の外のマイクロウェーブばかり見ていたのです。(これを言ったら小学校の教員をしている娘に怒られるのですが…。)
とは言っても当時のマイクロウェーブは広島のテレビ電波塔の任務を担っていて、建物の上には大きな丸いアンテナがいくつもついておりました。
今はその役割を隣に建設された地デジ用の巨大なアンテナに譲ってしまいましたから建物だけが残っているのか、ほかの何かに利用されているのかよくわかりませんが、この眺めは遠い小学生の頃にawakinを連れて行ってくれるかけがえのない眺めなのです。