隣町にある潮廻しは江戸時代後期(文化13年=1816年)に拓かれた新開地を塩害から守るために造られたそうです。
それから200年、農地だった新開地は住宅地に姿を変えておりますが、潮廻しはそのまま残されています。
その潮廻しは規模は小さいながら葦が生い茂るかつての風景を想像できる場所、もしかすると自然もかつてのままなのかもしれませんが、様々な鳥さんが生息するミニバードサンクチュアリでawakinがよく訪れる探鳥地のひとつです。
2年前の12月のこと、潮廻しで偶然ヒクイナに出逢い撮影できたのですが、鳥先生に伺うとそれは10年振りの出来事ですよと仰いました。
ヒクイナは昨冬も姿を現したものの2年前同様極短期の滞在でした。そして今冬です。11月に鳥友さんと潮廻し沿いの遊歩道を歩いていると一瞬ですが、ヒクイナの姿が葦の茂みの中に見えたのです。短期滞在と思い込んでいるので今年は早く来ましたねーなどと言っていたのですが…。
鳥友さんから3日続きで出てますよーと教えてもらっていたので期待していたのですが、休憩場所の手摺にもたれてボーッとしていると対岸の葦の間から出てきました。
ヒクイナからは死角になっていたらしく、こちらにはまったく気づかずに約4分間、一生懸命採餌を続けて何か軟体動物らしきものを食しておりました。
11月に見かけたときは小さくて、痩せていてみすぼらしく、これでは生き残れないだろうと心配したものですが、ここ潮廻しの環境がよいのかぐんと肥えていて、元気そうで安心しました。
このまま無事に越冬し、元気に育ってほしいと思うところです。