前にも少し書いたことがありますが、外電が伝えるニュースの取り上げ方に、マスコミ各社、それぞれにだいぶ違いがあることに今更ながら驚かされます。



社の方針とかで、記事を書いているサラリーマンである記者の方たちは、書きたくとも書けないというのが本当のところでしょうか。
  



たとえば今月10日に米国ミシシッピ州内で起きた空中給油機の墜落事故のニュース。



『 ミシシッピ州 空中給油機 墜落 』でヤフーニュース内を検索してみると…。



ヒットしたのは6件、頭から琉球新報、テレビ山口、沖縄タイムス、琉球新報、時事通信、CNNの順で並びます。



これを見てすぐ気がつくのは、日本国内で大手と呼ばれている会社の名前がひとつも出てこない!



NHKはおろか讀賣も朝日も毎日も産経も何も出てこない! のです。



 
次に同じワード = 『 ミシシッピ州 空中給油機 墜落 』を、各社のウェブサイトの検索欄に貼りつけて検索してみると…。



NHK:該当なし、讀賣:該当なし、朝日:該当なし、毎日:4件、産経:2件 となります。



朝日新聞が何も伝えていないことには驚かされましたが、載せている毎日と産経にしても、伝えている記事は初めから終わりまで一字一句同じ文章で、CNNテレビが伝えたとする共同配信されたものをタレ流しただけなのです。



 
政治的配慮がなされているのでしょうが、そうすると我が国も一党独裁を許している国と言えるかもしれません。



でも事実を事実として伝え、その先に起こることを予想し、起きるかもしれない危険に対処する必要があることを説くことは、彼らの責務のひとつであると思うのです。



 
仕方がないのでawakinなりに少し調べてみました。



・事故があったのは7月10日月曜の午後(夜ではない)。
・墜ちたのは米海兵隊の空中給油機(VMGR-452 Yankees)で、KC-130T
・搭乗者16名は全員死亡
・機体は大豆畑に墜落し、破片は半径5マイルに散在。
・墜落した機体は消火活動がされたにもかかわらず4時間燃え続けた。
・目撃者の話では爆発音の後4つあるエンジンのうち一つから煙を出しながら旋回し墜落。
・事故原因についての海兵隊の説明はなし、FBIが事故の調査に当たっている。



 
awakinがよく遊びに行く岩国基地にも空中給油機の部隊(VMGR-152)が配備されています。



行けばたいていその姿を見るKC-130Jで、米国内で墜落した機とよく似ています。(見た目の違いはプロペラの数が4枚か6枚かといったくらいでしょうか。)



空中給油機の諸元についても調べてみました。



C-130の空中給油機版の資料は少ないのですが、自重が36,729㎏で最大離陸重量が79,379㎏なので、大雑把に43トンくらいの燃料は積載可能でしょうか。



他の資料ではカーゴスペースに7,000ガロン、主翼下のタンクに1,360×2ガロンと出ていて、1ガロンは約3.8ℓですから、合計で約37トンほどになるでしょうか。



C-130以外を見てみると、大型のKC-135R(ストラトタンカー)は、最大積載燃料118,388ℓで、F-35であれば11機分満タンにできる量を積載できるようですし、空自が配備しているKC-767は最大燃料重量が91,627ℓとなっており、これはF-15の15機を満タンできる量だそうです。



長々と書いてきましたが、距離的には近くても、心は百万光年を超えるほど離れてしまった国々が、軍費拡張に狂奔しているように感じられる昨今、戦争は放棄しても国家が平穏に存続していくためには、他国に負けない軍備は必要と思うようになりました。



一方、何十トンもの航空燃料を積んだ飛行機が我々の頭の上を日常飛び交っていることも現実であり、ミシシッピの畑では半径5マイル(約8㎞)の範囲で破片が飛び散り、燃え上がる炎が4時間消えなかったそうですから、同じことが我が国の地上で起こらないことを祈るばかりです。



 
先日岩国で花火を観てきましたが、打ちあがるまでの待ち時間、出先から帰って来た空中給油機を撮影しておりましたので載せてみることにします。



Nightflight001

Nightflight002

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最初の花火が打ちあがる6分前に帰って来たのは、岩国基地所属のKC-130J



 
ISO3200、SS=1/80、F/2.8、70-200mmで撮影しています。



RAWで撮っているので、後から極端に露出補正を施し、機番がQD 925&227であることを確認しました。



 
Nightflight007

こちらは同じ日の18:16に下りてきたQD 065。



 
アップにしてみると、デビット・ボウイにそっくりの副操縦士さんが操縦しておられました。



 
  
 
亡くなられた海兵隊の搭乗員の方々のご冥福をお祈り申し上げます。