会社勤めに限らず
何人かの方と一緒に仕事をする時に
何人かのメンバーを率いる、リーダーの
役割をする場面が出てきます。
私たちの身近な場面では
まず、リーダーの判断で
命を落とすことはほぼありません。
しかしながら、これが
戦争が絶えなかった時代。
目的はともあれ、戦争を勝利に導く
役割を担っていた“将（≒リーダー）”は
その判断が、部下の命運のみならず
国の命運さえも左右した時代がありました。
ですから、その将を選定するとき
そして、将として育てるときの基準として
孫子は、５つの注意点を挙げました。
将に五危（き）あり、
必死は殺さるべきなり、
必生（ひっせい）は虜（とりこ）にさるべきなり、
忿速（ふんそく）は侮（あなど）らるべきなり、
廉潔（れんけつ）は辱しめらるべきなり、
愛民は煩（わずらわ）れるべきなり
（孫子 九変篇 より）
・必死すぎるのは、対局での状況判断ができずに敵の術中にはまる
・生き残る気持ちが強けすぎれば、
勝負できずに相手の捕虜となってしまう
・短気すぎれば、相手の挑発に乗せられてしまう
・潔癖すぎれば、プライドを守ろうと目的を見失う
・人情味がが過ぎれば、相手のことを考えすぎて決断が出来ない
しかし一方でリーダーに、
必死さが無ければメンバーは着いてきません。
生き残ろうという考えがなければ、玉砕を選択しかねません。
短気でなければ、即決の決断が出来ないでしょう。
自分にも部下にもケジメのないリーダーは、信用されませんし、
部下のことを人とも思わないリーダーにもついて行けません。
五個の特徴を三回書きましたが
結局はバランスです。
特に、初めてリーダーになるような時には
気負いもあるでしょうし、加減が分かりません。
すると、
必死になったり、必生を考えたり、
結果を急いだり、清廉潔白であろうとするでしょう。
そして、（まだまだ、年上の部下もいるでしょうから）
もちろん部下へ気を遣い過ぎると言うことも有るでしょう。
自分の一生懸命さと同時に、
そのことの課題点を知っておくこと
言い換えれば、今自分がリーダーとして
達成すること、そしてその先にある
目的を今一度確認することが
役に立ちそうです。
そもそも、任務は？ その完遂はどうやって確認できるか？
その基準のようなものを
確認するだけでも、役に立ちそうです。
そして、先にも書いたように、
この５つの注意点はその程度がすぎると、
「リーダーがリーダーとして機能しなくなる」
敵にいいようにあしらわれたり
自分で目的を見失う
ことがおこる事が問題なのですから、
そのことに気付いておけばいい訳です。
自分が陥りやすいクセを
あらかじめ知っておくことは
自分自身が迷い無く、煩わされることなく
がむしゃらに行動して行くために
役に立ちます。
そう、
思い切り仕事が出来るとか
思い切り自分の行動で自分のやりたいことを
実現につなげることが出来る
と言うことにつながっていくのです。
・・・そして、また、孫子の兵法の
根底に流れている一つの考え方
全てのことには「メリットとデメリットの両面がある」
ということ。
現実を偏り無く、出来る限り
公平な形で捕らえ、
自分が決断してその現実を受け入れる
そのことが結果として、
置かれた状況、タイミングで、最も良い判断を
することにつながるというものです。
いつもその場で、“今”一番の選択を
出来る限り沢山の選択肢の中から
選ぶこと。
孫子が伝えてくれているこのことは
NLPを通しても使いこなしていきたいことなのです。
リーダーが良い動きやフットワークをしている
チームは自ずとメンバーの動きも良く
結果が出ている。そういうチームを沢山見ています。
そんなリーダーを見ていると
リーダー自らがその思いに忠実に
行動している。
そして、その行動を支えるのは
リーダーがリーダーとして機能できる
ありかたを意識的か、そうでないかは分かりませんが、
実践しているようです。
もし、あなたがリーダーの役割を担うことになったら
まず一つ
「自分がリーダーとして機能する」ためにどうするか
その一例として、
「将に五危あり」参考にするのも良いかもしれません。
あなたがリーダーとして動くことが出来れば
きっとうまくいきます。
動いているリーダーには周りがサポートしてくれる
はずですから。・・・安心してトライして下さいね。
では。
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いつもありがとうございます。
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稗島 正樹 まさき＠活き生きトレーナー
ＮＬＰトレーナー
国際ニューロセマンティック協会認定メタ・コーチ
コミュニケーションプロセスイノベーター