心の先天構造のお話の続きです。


頭の中で何か考えてはいるけれども

形や内容が定まらない間


これが心の先験的な部分で

17音の言霊で構成されています。


この部分を 天津磐坂(あまついはさか)といいます。

下図参照




では最初のウの部分について説明を加えていきましょう。


心の宇宙とは聞きなれない言葉だと思います。


思考が何も始まらない時、ただただ空漠な宇宙がひろがっている状態、

それは夢も見ずに眠っている状態に似ています。


その宇宙に思考が始まるときは、眠りから目が覚めた時に似ています。



カタカムナの学びで 相似象 という概念があります。カタカムナではヒトツカタという言い方もします。


相似象とは一見すると違うものでも同じ構造を持っているという見地です。


宇宙と人 現在の物質科学的な概念で見ると全く違うものと認識されます。

物理的な大きさの差が違いますから。


おおよそ現代人のほとんどが自分という身体を持った人間が宇宙と同じような構造があると考えた事はないでしょう。


けれど毎朝、眠りから目覚める時、宇宙に思考が始まった時と同じ事を繰り返しています。


生命の本質は大きさに関わらず同じなのです。

これをヒトツカタというのですね。



 コトタマ入門 島田正路


意識はボーッとしているけれど、何かが目覚め出した状態、


うごき(動き) 

うまれ(生まれ)

うごめく(蠢く)


まだ現象としては現れない、

心の中に何か動き出す予感

初めて動き出そうとする宇宙


これが 言霊ウの世界 です。



いわゆるスピリチュアル界隈で今が大事、一瞬一瞬を感じきって生きる事が大事というような事がいろいろな表現方法で言われます。


この真意は、私達の心というものが、日々、一瞬一瞬生まれているということなのですね。


これを実感して言っている方もなんとなく言っている方もいらっしゃると思いますが。


また、古神道の「中今」という言葉の意味も全く同じ事です。



臨死体験をなさった木内鶴彦さんは、宇宙の始まりを魂の状態で見にいったそうです。

身体から抜けて彼方此方に行き,その中で宇宙の始まりに行ってみようと思ったそうです。



木内さんはその時、空間に歪みが生じたと表現しました。

それは最初の「動き」「蠢き」、即ち「ウ」だったのではないかと私は思います。



次回はウからアとワ(主体と客体)です。


参考

コトタマ学入門 島田正路





阿比留草文字で生まれる