『中庭にて』
著者:恩田陸
本を読む際に多くの読者は主人公に感情移入や自分を重ねることでその本を楽しみます。
その行為を嘲笑うかのような構成で仕上げられたのがこの著書の最大の特徴でしょう。
読み進めるごとにこの作品はやたらと読みづらい作品だと感じました。途中何度も読破を挫折しそうになってしまいました。それでも、根気強く読み終えてようやくわかりました。
そう、この作品はただの本ではないのです。
本が劇なんです。
つまり、本を読むことでリアルな劇を体感させられたんです。
読者の読む行為によって、活字の劇へと誘う本。
満足度
★★★★★★☆☆☆☆