「 愛してるよ、れい  」



射精の直前に、
私の耳元で望は囁いた。





風俗していても思ったことがある。
イク前に「好きって言って」
という男子。

はたまた、「好きだよ」
といいながら果てる男子。





女の私より、女の子な事を
言うのだなと感心したものだ。

これはなんだろう。
射精の高揚感に伴う、
幸せーーーー!を私向けに
応用してくれているのだろうか?




素直にありがとう
と受け取れないのは
傷つくのが怖いから何だろうなぁ。





もしかしたら、こうやって女は
あれやらこれやらと理由をつけて
愛されている証拠集めを
したいのかもしれない。




愛してるってどのくらい?
何番目?ずっと?
じゃあ、嫁にしてくれる?



とかね。





望が愛してると囁いた時
心じゃなく魂が反応した。



え?今なんて?
と考えると同時に涙が出てきた。


嬉しいとか、切ないとかで
泣いたんじゃない。


そこに感情はなかった。無。
でも泣けた。不思議だった。