基本的な考え方


栄養学的に炭水化物の主な役割を考えてみましょう。
脳、
神経組織、
赤血球、
腎尿細管、
精巣、
酸素不足の骨格筋等
にぶどう糖を供給することです。


脳は体重の2% 程度の重量しかありませんが、基礎代謝量は全体の約20% を消費すると考えられています。


つまり、ある人間の基礎代謝量が1, 500 kcal/ 日とすれば、脳のエネルギー消費量は300 kcal/日になります。

これは、ぶどう糖で計算すると、75 g/日に相当します。


上記のように脳以外の組織もぶどう糖をエネルギー源として利用しますから、ぶどう糖の必要量は少なくとも100 g/日と推定されます。


すなわち、消化性炭水化物の最低必要量はおよそ100 g/日と推定されます。

しかし、これは真に必要な最低量を意味するものではありません。


つまり、肝臓は必要に応じて、筋肉から放出された乳酸やアミノ酸、脂肪組織から放出されたグリセロールを利用して糖新生を行い、血中にぶどう糖を供給しているのです。


平成17 年及び18 年国民健康・栄養調査5,6) によると、100g/日未満の摂取量を示したものは成人男性、成人女性それぞれおよそ0. 8% と1. 4% です。
ほとんど100%の人が充分な炭水化物を摂取していることがわかりました。


これは1日間食事記録によるものではあるが、難消化性炭水化物の摂取量を差し引いて考えても、この結果はほぼすべての人で消化性炭水化物の摂取量が上記の最低必要量を十分に満たしていることを示しています。