アラキドン酸を1カ月間摂ったところで高齢者の脳の働きが改善しました
アラキドン酸は脳の健康維持に欠かせない栄養成分です。
杏林大学医学部神神経科学教室 古賀良彦教授は、その有用性を調べる研究をP300という脳波を測定する方法で行いました(2003年発表)。
P300は脳の認知能力(情報処理能力)の指標となる脳波です。脳が若く頭の回転が速いほど、P300は速く大きく現れます。
研究に協力したのは60~70歳の健康な男性20名です。
アラキドン酸とオリーブ油のカプセルを、それぞれ1カ月ずつ摂ってもらいました。
最初にアラキドン酸、次にオリーブ油を摂るグループと、最初にオリーブ油、次にアラキドン酸を摂るグループの2つのグループに分けて、カプセルを摂る前と1カ月間摂取した後に、P300を測定しました。
その結果、どちらのグループも1カ月間アラキドン酸を摂取した後はP300が速く大きく現れましたが、オリーブ油を摂った後に変化は見られませんでした。
古賀良彦先生は「年齢に換算すると、脳の情報処理速度は約7年分、情報処理能力は約5年分の変化が見られました。
つまり、1カ月間アラキドン酸を摂ることによって、高齢者の脳が7歳ぐらい若返り、頭の回転が速くなったといえます」と述べています。
高齢者の行動量が増えて元気になり気持ちを明るくする効果も確認
アラキドン酸を摂ると、高齢者の気持ちを明るくする効果もみられます。
先の研究で脳波を測定した20名に、「うつ自己評価尺度(SDS)」を使って、気持ちの変化を評価してもらったところ、気持ちを明るくする効果が確認されました。
これとは別に、高齢者の行動量を調べる研究も行われました。
高齢者は記憶力が衰えると、全般的に元気がなくなり行動量が減ってきます。
腕時計型の機器を身につけて1週間測定したところ、アラキドン酸を摂取した人は行動量が増加しました。
古賀良彦先生は「アラキドン酸を摂った人は行動量が増えて、元気になったと自覚しています。
アラキドン酸には健康な高齢者の脳の働きを活性化し、体を活動的にする効果があるといえます」と述べています。