多焦点レンズは、沢山種類があります。

どれも同じというわけでもないですし、値段が高いから良いという訳でもないです。

私は、近方の焦点距離の短さを重視し、テクニスシナジー(Tecnis Synergy)を選択しました(選定療養対応)。

 

近方よりも遠方の見え方を重視したい方や、夜間の運転時の見え方を重視したい人は、別のチョイスになると思います。

主治医の先生に聞くのが確実ですが、診断時間は短いので、効率よく質問するためには、ある程度は自分で調べることも大事だと思います。

 

うえだ眼科クリニック

 

 

うえだ眼科クリニックのページは、多焦点眼内レンズの一覧表が掲載されていて、見やすいです。

ただ、パンオプティクス (Pan Optix)だけが選定療養に対応している(2020年12月時点)と書かれている点は、古い情報なので注意が必要です。例えば、テクニスシナジー(Tecnis Synergy)、シンフォニー(Synfony)も選定療養に対応しています。

 

白内障ラボチャンネル

渡邊医師が運営するYouTubeチャンネルで、パンオプティクスとシナジーの比較動画が分かりやすかったです。曰く、選定医療のレンズとしては、パンオプティクス(Pan Optix)とテクニスシナジー(Tecnis Synergy)がメジャーとのことです。

 

 
多焦点レンズの原理についての説明を知りたい方は、日本眼科学会のペーパーが参考になります。
多焦点の方が値段が高いから良いだろうという方は、注意が必要です。
示唆に富むアドバイスが記載されているので、以下に引用します。
 
3.患者の選択 
 白内障による視力障害がほとんどないあるいはごく軽度の症例では,術後の満足度が低いことがあるので,適応は慎重に判断する.
  多焦点眼内レンズは,眼の中に入ってきた光をいくつかに振り分けるため,光をすべて活用する単焦点眼内レンズに比べ,見え方の質がどうしても劣化してしまう.したがって,カメラマン,デザイン関係者,歯科医,非常に精密な視力が必要な職業など,術後の見え方の質にこだわりを持っている方,あるいは性格的に細かいことが気になりいろいろと考え込んでしまう神経質な方は,多焦点眼内レンズに向いていない.
  多焦点眼内レンズを使いこなすためには,高度の網膜機能が必要である.白内障以外の眼疾患が存在し,視機能が障害されている場合は,非適応となる.また,非常にご高齢で網膜や視神経の機能自体が落ちている可能性がある場合も,適応は慎重に考えるべきである.
  夜間の運転時にグレア・ハローの症状が強く出ることがある.頻繁に運転をされる方,職業ドライバーの方は,注意が必要である.』