90年代初頭。
時の将軍スーパーファミコンが高齢のため失脚し、長きに渡った任天堂幕府の天下は静かに幕を閉じた。これにより、世に言う32ビット戦国時代へと突入したのである。
SONYのPLAY STATION、SEGAのSATURN、松下3DO REAL、そしてNECのPC-FX。
各社がそれぞれ威信をかけたハードを投入し、まさに社運をかけ、シェアをめぐってしのぎを削った。そんな中、旧幕府任天堂が復権を狙い、天下御免のかぶきマシン『VIRTUAL BOY』を解き放とうとしていた。
各社がビジュアル面でせめぎ合う中、何をとち狂ったのか任天堂は学研のオマケのような立体映像が売りのマシンを開発してしまったのである。

誰の目から見ても明らかに土俵が違う。
案の定任天堂以外の大多数の予想通り、かぶきマシンVIRTUAL BOYは農民一揆レベルの波風すら立てることができないまま人知れず鎮圧されたのだった。(つづく)