少し前(7月の終わり)のお話です。
あの時の台風は神戸市西部に住む者にとっては
本当に大変な台風となりました。
当日のJRの運休、台風翌日まで続いた運行の遅れです。

台風の翌朝、出勤しようとした娘はJRが通常通りに
動いていないので山陽電車に乗りました。
もちろん、朝の通勤ラッシュ…
いつもはJRを使う人々が、山陽電車に押し寄せているので
超満員だったそうです。

乗っているうちに娘は、どうしようもないほど
気分が悪くなってきてしまったそうです。
何度か電車を降りようか?と考えたらしいのですが
今、乗ってる電車も何台も満員の為に数台、見送り
やっと乗れた電車。今、降りたら、次の電車に
乗れる保証はありません。

それで、ずっと我慢していたらしいのですが
とうとう、耐えられなくなり、ある駅で降りました。
(たぶん、脱水症状だったと思われます。娘は幼い頃から
夏でさえ、本当に水分を摂らない子で、私はずっと
口うるさく、夏は水を入れた水筒を持ち歩くようにと
言い続けてきましたが、聞く耳をもちませんでした)

さすがの娘もこの時は、無性に水が欲しくなり
やっと自販機でお水を買えて、でも目眩が激しかったので
ホームのベンチに倒れ込んでいたそうです。

そしたら、おばさん(娘の表現による)…たぶん
55~60歳代の方と思われます…が傍に来て下さって
「大丈夫?大丈夫?」と声をかけて下さったんです。
この時の娘は、答えるのがやっとの状態で
この方は、とても心配して下さりずっと付いてて下さったそうです。
そして、「今、これしか持ってないけど、食べて」って
コーヒー味の飴を下さったそうです。
娘は実はコーヒーが苦手で、この時は強い吐き気があり
お水しか受け付けなかったので、食べれませんでしたが
「ありがとうございます」と言いました。

私はこの話を数日経ってから、
娘が久々に帰って来た時に聞きました。
子供が社会に出ると、こうやって本当に子供に
危機が訪れている時、親というものは
大抵、間に合わず、助けてやることができません。
娘と私は改めて、この時、娘について下さってた
優しい女性に感謝しました。

そして…
この拙いブログをずっと読んで下さってる方は
覚えていて下さってるでしょうか?
以前、桜の季節の頃、JR大阪駅のホームで
気分が悪くなり、うずくまっていた若い女性に
私が声をかけ、駅員さんを呼んだお話。
あの時、私は、もし今後、娘が同じような事に
なったらどなたか助けてやって下さい
と心から願いました。

神様は、いるのかもしれません…キラキラ