T先生から、ご連絡がありました。
先生は、私が一番、最初に習った、お花の先生です。

お花に関してまったくの素人だった私…
フラワーアレンジメントの教室に通うと決めた時、
何校も見学や、体験レッスンに行った結果、選んだ先生の
教室は無謀にも「お花の仕事をしているプロの方の教室」でした。
(先生いわく、そんなつもりじゃなかったのに
いつのまにか、そうなっていたわ…とのこと)

週一回という、ハイペースで通い始めた私。
しかし、その頃は、花材の名前もろくに知らなくて
毎回のレッスンのあと、その日の花材の絵を描いて
必死で名前や性質や特徴を覚えていきました。
今もそのノートはあります。
レザーファンの絵まであってあせる
「そんなんも覚えられへんかったんかい!?」
とノートを見ると、若かった私に突っ込みを入れております…

プロのレッスンについていくのは大変でした。
先生の最初の説明が半分も理解できない。
そのあと、花を入れ始めても、わからない。
質問したいのだけど、先生は一階に降りて行ってしまってて
(一階でお花屋さん、二階でスクールをしておられたのでした)
しかたなく、ああかな?こうかな?と必死で考えながら
どうにか仕上げて、先生に見ていただくと…
ぱーっと!全部ぬかれてしまって、やりなおししょぼん
(昔はこのように先生が生徒さんの作品を抜いてしまう
教室が多かったように聞いています。
私は絶対にしないと決めて守り通していますし
今ではほとんどの先生が、しないと思います)

そんな厳しいレッスンを、初級のカリキュラムも
中級のカリキュラムも、それぞれ2巡ずつは、したでしょうか。
基礎の基礎を叩き込んで頂きました。
きつかったけれども、今、私がなんとか、この仕事を
続けていられるのは、この「基礎の力」のおかげだと
深く感謝しているのです…

レッスンは厳しいものでしたが
先生は、とてもサバサバした動物好きの、あたたかい、
面白い方で、大変、お世話になりました。

お花の仕事に就いてからも、もっともっと勉強しなくちゃ、と
私は先生のレッスンに通っていました。
(つまり先生のスクールは、そんな人達が集まるスクール
だったのです)
でもやがて、先生は私の通っていた“板宿校”を閉めることを
決められました、もう一校~北区にも開校しておられたのですが
遠すぎて休みのほとんど無い私には、ちょっときつかった事と
私自身も“IFA”の認定校の資格を得るために、そちらでの
レッスンもあり、また“手作りプリザ”の資格をとるための
レッスンもあり、などで先生のレッスンから遠ざかりました。
先生ご自身も、お花とは違う方向へ向かわれつつ
あるようで、板宿校を閉められたようでした。

そして先日、突然のご連絡!

「花の仕事から引退したから、良かったら資材などを
譲りたいんだけど…?」

このような時は、遠慮したり、あれこれ聞いたりせずに
喜んで頂戴するのが、お世話になった方への礼儀だ!
と思う私は、ふたつ返事で、どんな資材か?も何も聞かず
「ぜひ、頂きたいです」と即答しました。
他にも沢山の生徒さんがおられたのに、私が頂いても
いいのかなあ…
「お代金、お支払いさせて下さい」と言いましたが
やはり先生は「そんなん、いらんよー」とおっしゃいました。
まずは、頂く資材を大切に使うことが恩返し。
そして、別の形でお礼は考えたいと思います。

久々に先生に会いに伺うのは楽しみです音譜
(年末の多忙期のため、日程は未定…)

だけど…
新しい道をもう進んでおられる先生。
素晴らしいことだけれど…
先生がお花をやめてしまわれたのは、私は寂しいですしょぼん