今節は非常に痛い引き分けとなりました。本来、山形の様に力のあるチームですと、引き分けでもラッキーくらいに思えるはずですが、昇格争いに加わっている以上、ラッキーとは言えません。正直、今節は勝てる試合だったのではないかと思います。ではゲームを振り返っていきましょう!
福岡も山形も4-4-2のフォーメーションでミラーゲームとなりました。注目はやはり、古巣対戦となる福岡の山岸選手です。山形ではエースとしてチームを支えましたが、古巣相手にどの様なプレーを見せるのでしょうか。ちなみに、山岸選手とフアンマ選手の2トップの形かと思いましたが、山岸選手は左サイドでの起用となりました。
【前半】
★福岡
福岡はかなり浮足立っていた印象です。特に立ち上がりに関しては、非常に悪かったです。それもあってか、12分にミスから失点を喫します。その後も福岡は、山形のコンパクトな守備、ボールホルダーへのチェック、この2つに非常に苦しみます。いつもなら、パス回しの際に中盤やトップ下を経由してサイドに、という流れですが、この前半に関しては縦へのくさびがほとんど見られませんでした。そのくらい山形が中を閉め、ボールへのチェックを厳しくしていたのです。ただ、福岡もそのプレスへの対策として1本裏へのボールを供給し、チャンスを演出しますが、得点にはつながりません。前半は山形の守備に非常に苦戦していました。
★山形
対して山形は、前半からはっきりしたプレーが目立ちました。特に得点以降は、自分たちのサッカーを忠実に行っているように見えました。ですので、前半の山形の印象としてはかなりシンプルなサッカーというものでした。ボールホルダーへのチェックやコンパクトな守備は守備戦術の基本中の基本ですが、それをシンプルに忠実に行っていました。ですので、守備に関してはほぼパーフェクトだったのではないでしょうか。ただ、攻撃に関してはアビスパCBコンビに苦戦していました。
【後半】
★福岡
後半になっても、山形の守備が素晴らしく、そして、福岡の足が重く、ゴールは遠かったです。加えて、ミスも目立ち、福岡らしくない展開が続きます。しかし、流れを変えたのが途中交代の木戸選手のゴールでした。途中交代してからワンタッチ目のゴールではないでしょうか、シュートのこぼれ球を沈めます。ここから、勢いに乗った福岡は攻勢を強めます。チャンスを多く演出し、勝ち越しを狙いますが、福岡に疲れが見え始め、結局得点はできないまま終焉しました。
★山形
後半も前半の勢いそのままにボールホルダーへの守備はさぼりませんでした。非常に統率された守備で福岡にスキを与えません。しかし、65分あたりから少しずつ足が止まっていき、その直後に失点をします。ここまでプレスをかけていたFWやサイドハーフに疲れが見え始め、失点以降急激に失速します。それと同時にミスも目立ち、なかなかゴールに迫ることができません。それを見かねてか、前線の4枚の選手を交代し、少しペースをつかむことに成功しますが、複数失点なんてほとんどしない福岡相手。疲れている山形にとっては鉄壁でした。結局試合は1-1でのドローで終了しました。
【総合】
全体的に山形のほうが自分たちのサッカーをできた試合だったといえるでしょう。後半にペースは落ちるものの、それまでのサッカーは素晴らしく、福岡ファンを絶望させたと思います。かくいう僕も、これは無理だなと半ばあきらめモードでした。
そんな山形の、勝手にMOMは、ヴィニシウス選手です!得点を決めたことは流石エースですが、それ以上に守備でチームに貢献していました。さぼらずにボールホルダーへの守備を徹底したことはチームに大きなプラスになりました。
対して、福岡は課題の攻撃力が露呈される結果となりました。守備力の高いチームには少し苦戦してしまう傾向があるので、ここはどうにか改善です。また、プレースキックの機会が多かったので、そこの精度を高めて強かに得点を奪っていくことが今後はさらに重要でしょう。
福岡の、勝手にMOMは、グローリ選手です!失点は喫したものの、体を張った守備と、ボールホルダーへの激しいボディコンタクト、グローリ選手を象徴するプレーがたくさん見えました。いつか冷静なグティエレス選手と熱いグローリ選手のCBコンビは見てみたいものです!
さて、今節勝ち点1となったことで、なお一層昇格争いは厳しさを増しました。勝ち点80が一旦の昇格ラインだといわれていますが、今年に関してはそのラインに到達しても昇格できるか怪しいところです。まぁ、全勝すれば絶対昇格できるので、そこは目指したいです。そのためにも次節の東京V戦は必ず勝ち点3を!!