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「ポニョ」が良いと思う点は枯れていない感じ、だ

「宗介」のキャラクター・デザインは、
作者にとてもよく似ている

自分を投影したキャラクターが
運命の女の子と出合う宮崎アニメなんて、何年ぶりだろう

「人生でたったひとり、選びとる異性」は個人的にも
「作品」でこそ描かれるべき究極のテーマと思っている

その主体はいつだって「自分」で、こちらからみれば
男のご都合主義、なきらいも感じてきた宮崎作品だが

信仰にも似た強い思い入れは「描く根拠」そのものでもあろう
血の気の多い動く絵の、パワフルなテンションの源だったはずだ

作品をおって、ロジックとか、最新テクニック導入との
整合性を取り、オトナ的に完成させようとするほどに

そういう、作家アウラのような部分が消えていったのは
ファンとして、非常に残念だったから、そこがなによりうれしい


メイン・ディッシュは、当然
ポニョが、龍の子太郎よろしく、嵐の波間を画面から飛び出しながら
「ワニ」のような魚の背にのって、宗介に会いにくる
シーンだが

何度観ても、泣けるのは
意味と、アニメーション・テンションとが一体だからなのだと思う

だからこそ、あのトリ人間のような・・もしかして不細工?^ ^;

とも見えるワルキューレの乙女:トランスフォーム・ポニョ
の姿がたまらなく愛しく見えるのだ
*まさしく、ジブリ版ガウォーク・^ ^!

ただ、ガウォーク・ポニョのいとおしさは
安易なBoy Meets Girlのヒロインへのそれとは異なる

ポニョもまた、作者なのだ

この話は、作者が、作者自身の生きる力に出逢った話である

その意味で、本作の「描く根拠」の主題には変化と深味がある

三途の川的トワイライト空間に一度は待機した
養護施設のおばあさんたちが、事のてん末を経て現世に戻る際

「自分で立つことの放棄」の象徴である車イス
というテクノロジーを捨て、元気に崖を上がってゆくシーンも然り


本作はそのような、アニメーション作家として最後まで
「自分の脚」で歩く、という作者のあらたなる決意表明なのだ

・・と、わたしは感じている

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