ひよこが吸引機に吸い込まれ
ボールのように投げ出される
セスナ機が枯凋剤を蒔いて飛び去ったあと
静かに首を振るひまわり
仰向けで腹を裂かれ、内臓を吸い取られると
のけぞり、空ろに口をあける鮭
屠殺現場に「次、どうぞ・」と招き入れられる
牛の無垢な表情が
あまりに可愛くて
激しく動揺し、胸を塞がれ
こころの中で手を合わす
それでも
席を立つことなく映像を凝視しなければ・・
という強迫的な感覚は
例えば
交通法規を甘くみたドライバーが
強制的に受けなければならない映像講習
のようなそれだろうか
生物は、なぜ、他者を殺し、食らわなければ
生きてゆけない構造になっているのだろう
それは、永遠に謎なのかもしれない
けれど
インパラの群れから子どもを狙い定めて襲う
ライオンでさえ
「小さき命」の可愛さは百も承知で
それでも
その残酷と血を引き受けて生き残る性
を本能的に心得ているのではないかと思うのだ
科学の恩恵が勢力を爆発的に肥大化させた
「人間」の一部として
今、コンビニエンス・ストアで
サンドイッチを買う自分は
如何にそのような動物的な性から
遠く隔たってしまったことか・・
また
そのようなテーマを冷静に美しく切り取る
知的レベルの高い問いかけ手法にも舌を巻く
素晴らしいドキュメンタリーでした__感謝合掌
www.espace-sarou.co.jp/inochi