増税決定後の各業界 | 和製ヘッジファンドマネージャーの挑戦

増税決定後の各業界

 

悩める価格転嫁…経営ギリギリ、客離れ警戒

来年4月に消費税率が8%に引き上げられることになった。増税分の転嫁を早々に決めた企業に対し、デフレ下での激しい価格競争の中で値上げに慎重な姿勢も目立ち、企業や業界の反応は割れている。

■値上げ
 電気・ガス会社やNTTなど通信各社、JR東日本など鉄道会社は値上げの方針を固めた。日本郵便も1994年以来20年ぶりに郵便料金を値上げする。97年に3%から5%に引き上げられた時には経営が安定していたため価格を据え置いたが、今回は経営に余力がない、との理由で値上げに踏み切る。

 日本たばこ産業(JT)も「消費税は価格に転嫁することが基本」(幹部)として値上げを検討する。ただ、対象を一部のブランドに限るか、全商品に広げるかはブランドごとの売れ行きに与える影響を見極めながら決める。

■価格戦略
 消費税率引き上げに戸惑う声も多い。

 関西地盤の中堅スーパー、オークワは「電気代やガソリン価格の上昇に消費増税が加われば消費者は『節約モード』に切り替わる」(神吉康成社長)と警戒する。大手清涼飲料メーカーは、自動販売機で1円や5円硬貨が使えないため、飲料価格を10円単位で値上げするかどうかの判断を迫られる。容器のサイズを小さくするなどの対応も検討しているが、サイズの縮小による事実上の値上げが「販売に与える影響は大きい」(ダイドードリンコ)。このため増税分を転嫁するかどうかは「業界大手の動きを見極めたい」(飲料メーカー)と様子見の企業も多い。

 値下げ競争を繰り広げてきた外食チェーンも苦慮している。消費者が価格に敏感な牛丼チェーンは「3%の増税分を吸収する経営体力はない」(大手幹部)。顧客が支払いやすくするため値上げは10円単位となるが、消費者離れを招く懸念もある。

■端数処理
 3%の値上げが「10円」「1円」などに達しない「端数」となった場合の対応も課題だ。JR東日本と東京メトロは、Suica(スイカ)やPASMO(パスモ)などのIC乗車券を使う場合の運賃は1円単位で値上げする方針だ。IC乗車券は切符の券売機と比べて小刻みな値上げができる。これに対し、券売機の切符はこれまで通り10円単位の料金で販売し、10円に満たない分は四捨五入する。券売機で1円、5円硬貨を使えるようにするためには多額の改修費がかかるためだ。

 例えば、JR東では現在160円の東京―品川駅間はスイカなら165円になる。切符を買えば160円に据え置く。現在190円の東京―新宿間はスイカは195円、切符を買えば切り上げて200円となる。

 同じ区間でも運賃が異なることになるが、首都圏では乗客のICカードの利用率が8割に達し、1円単位で値上げすることにした。一方、IC乗車券の利用者がまだ少ないJR西日本、JR東海はIC乗車券、券売機ともに10円単位の料金体系を維持する。利用者の不満が見込まれるためだ。

 タクシー業界も鉄道の券売機と同様に10円単位で値上げする。

■システム負担
 消費税率は来年4月と15年10月の2段階で引き上げられる計画だ。金融機関では現金自動預け払い機(ATM)で現金を引き出したりする際にかかる手数料の扱いも課題になる。多くの銀行は現在105円の手数料を「108円に引き上げる」(大手地銀)方向だ。手数料を14年4月に108円に、15年に110円に値上げすることになれば、2回にわたるシステムの改修負担が重荷になりそうだ。

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/special/20131002-OYT8T00799.htm

増税が決定になったことで各業界における、値上げや据え置きなどの価格変動に対する動きが注目されそうですね。




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